あなたはシーゲル派?「株式投資の未来」から自分の投資スタイルを改めて考えてみた。

ご機嫌いかがですか。
むねやんです。

 

今回はいつもお世話になってます投資ブロガーさんの「天の声」をピックアップし、自分なりに思うことをつらつらと書かせていただこうと思います。

今日の「天の声」

一体、君は何派、何流なんだ?

ただの我流だろう。

たけぼう

シーゲル派 涙目。お前らのやってることはシーゲル流じゃない – いい男の株式投資やらないか

うぐっ!?
お、仰るとおりです。
私も一応、シーゲル一門の末端を自称させていただいておりますが、確かに完全なシーゲル派なのかと言われれば嘘になります。

米国株ブログ界隈におけるシーゲル派とは?

そもそも私も、ジェレミー・シーゲル氏の「株式投資の未来」を読み、非常に感銘を受けた者の一人です。
そしてその本の内容に書かれてあったことは、今でも私の投資方針の核となっています。

  • 株の利益は債券、為替その他あらゆる商品と比較しても圧倒的に高い収益(平均6.5~7%/年)を誇る
  • しかもインフレ調整後、30年以上のリスクは債券を下回る
  • インフレ調整後ベースで、株のリターンの97%は配当再投資が生み出し、キャピタルゲインは3%しか生み出していない
  • 1957年に当時のS&P500を購入して運用していたら、リターンはその後のS&P500を上回る
  • 当初採用銘柄のうち、市場平均を上回る成果を上げた個別銘柄の内訳を見ると、そこに高成長の成長株、新興企業株は存在しない
  • 成績に差をもたらしたのは増配で、配当の高い20社と低い20社の運用成績差は3%を超える
  • 高配当銘柄は下落相場でプロテクター(高い利回りで積み増しし、配当によって損益点が切り下がる、株価回復時のリターンが早い)になり、上昇相場ではアクセル(下落相場に配当再投資で積み増ししたことが、上昇相場で実る)になる
  • 上記については、米国市場特有のものではなく、世界16か国で同じ傾向が見られるデータがある
  • 以上のことから、S&P500よりもさらに配当による利回りが高い個別銘柄を選別して永続保有し、配当再投資による「時に裏打ちされた勝利」を得られる投資を行うべき

引用:ジェレミー・シーゲル「株式投資の未来」を読む

ですので、米国株ブロガー界において、俗にシーゲル派と呼ばれる人は「米国株・高配当・再投資戦略」をとる投資家のことと思われがちです。

シーゲル推奨ポートフォリオを改めて確認してみる

しかし「株式投資の未来」を最後までお読みになった方はもうご存知だと思いますが、ジェレミー・シーゲル氏は著書において「高配当・再投資戦略」の有用性を説いてはいても、米国株・セクター・高配当銘柄への集中投資戦略が正しいとはどこにも書いていません。

シーゲル氏が著書の末節で示した推奨ポートフォリオは以下のようなものです。

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【本音と建前】シーゲル教授はなぜインデックス投資を推すのか? | Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!

 

いかがでしょう。
シーゲル氏の推奨ポートフォリオの半分は、米国株が少し多めの国際インデックス投資であり、これが主軸とされています。
そして、有名な「高配当・セクター・再投資戦略」は全体の半分のポートフォリオながら、リターン補完戦略として位置づけられています。

米国株ブロガー界におけるシーゲル派を自称する人は、この補完戦略のみをクローズアップし米国株式に集中投資している人が多いのですが、それは正確ではないということになります。
実際にシーゲル氏も、割合こそ分かりませんが、米国株式以外の投資割合を増やしているそうです。

シーゲル教授は自身の資産運用について尋ねられると、外国資産、とりわけ新興国市場の割合を増やしていると答えている。
数年前の下げによって、新興国市場は割安の状態が続いているからだ。
ジェレミー・シーゲル教授:ノイズを切り離せ – フィナンシャル・ポインター

論の一端だけを抜き出して、さもそれが全体像のように語ることはあまり好ましいこととは思えません。
「シーゲル教授だってこう言ってるんだー。だから俺の投資方針は正しいんだー。」
と語る人もちらほら見受けられますが、いやいや、氏はそんなことは言ってませんからね。
たけぼうさんも仰っているように、それはただの我流です。

https://www.munelog-america.com/

なぜ米国株集中投資家が多いのか?

ではむねやんは何派なんですか??と問われると、これはこれで返答に困ります。

 

「株式投資の未来」に非常に大きな影響と衝撃を受けた人は、私も含めて非常に多いと思いますし、本にもあった投資戦略を自分のコア戦略にしている人もまた多いでしょう。
実際、シーゲル氏は著書の中のほとんどの部分を「リターン補完戦略」の解説に割いているわけですから、この戦略を投資スタイルの中心に据えることは間違いではないと考えます。

では、シーゲル派に米国株集中投資家が多いのはなせなのでしょう?
それは、リターン戦略に一番適した投資先を探していったところアメリカ株式市場がもっともマッチしており、またマッチしない投資先をどんどん削除していった結果、米国株式市場だけが残ったからだと思います。
しかし繰り返しますが、シーゲル氏は米国株式市場の集中投資を著書で紹介した形跡はありません。

 

でも気持ちはすごく分かります。
それだけのインパクトと説得力が「株式投資の未来」にはあったってことなんですよね。

確証バイアスだろ?と言われればそれまでですけど、確かに氏の説に合致する投資先を探していけば、米国株式市場にどうしても到達してしまいます。
アメリカの株式市場は世界一の規模ですし、世界的グローバル企業もたくさんありますから、米国株式市場に集中投資すれば自然と世界中に分散投資していることと一緒だ、という論もあながち的外れではないと思います。

それにシーゲル氏はアメリカ人ですから、彼の論はアメリカ人向けに作られたのものはずです。
ですから、彼の論をそのまま日本人の我々にぴったりと当てはめることはそもそも無理なので、どこかで日本人向けに解釈を変える必要があります。

ですから、純正のシーゲル派ではないかもしれませんが、ちょっとマイナーチェンジしたシーゲル派ってカンジでしょうか。

宗派を分けることに意味はあるのか?

さて、むねやんもシーゲル氏のリターン補完戦略を全面的に支持する者の一人ですし、これからも投資方針の核に据えようとは思っています。
しかし、私はシーゲル氏のように新興国市場に投資をするつもりは今のところありませんし、これからも米国株式市場に集中投資していくつもりです。

 

ただ改めて考えますが、私ってシーゲル派なんでしょうか?
一応、インデックス投資を主軸にしておりますが、米国株式市場以外には投資はしておりません。
強いて言うなら、サラリーを円で受け取っているくらいです。

 

生粋のシーゲル信者の方からすれば、私は異端者になるのでしょう。
でも、日本株投資家やハイテクセクター投資家の方々からすれば、地味なディフェンシブ優良銘柄をコツコツ積み増ししている私はバリュー投資家であり、シーゲル派なのかもしれません。

 

これって宗教的観点からすればどうなんでしょうね?
日本人から見れば、プロテスタントもカトリックも東方正教も同じようなものだと思いますが、当の本人たちからすれば全然違うものなんでしょう。
野球ファンとしてのくくりは同じでも、巨人ファンと阪神ファンは全然違う!みたいな。
あれ?ちょっと違うか?

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結局のところ、ひろーーーい意味で捉えれば、生粋のシーゲル派の人々も、リターン補完戦略集中投資派の人々も、シーゲル氏の説法に心動かされて心酔した人たちなんだから、みんな「シーゲル派」でいいんじゃないかなぁと私は思います。
そのグループになかに、原理主義者だったりリベラル派だったり、亜流の人々がいたりってだけの話ですよ。

私、ここに宣言します!

だから、むねやんはここで勝手に宣言します!

シーゲル派の定義とは、「株式投資の未来」をバイブルとして信じている人のこと

これで良くないですか?
これならもうシーゲル派か否かと争う必要はなくなりますよね。
細かいところは人それぞれ違うでしょうけど、それは人それぞれということで。

ただ、「株式投資の未来」を曲解して、
「シーゲル氏は〇〇って言ってる!だからお前の論は間違ってる!」
みたいな、フェイクニュースや他者への非難抽象は避けた方が良いと思います。

総論

まあ何にせよ、長期投資はある種の信仰です。
投資が報われるかどうかわからないけど、他者の言説を信じてひたすらコツコツやっていくだけです!
その結果、資産がなくなることになったとしても、それは私たち自身の心が招きよせた破局であり、シーゲル氏やバフェット氏を含めた他人に責任を求めることはお門違いです。
そう!すべては我々が決めることなのです。
ですから、例え資産が増減し周囲との格差がどう広がることがあっても、それは自身が選択した結果なので、あとは現実を受け入れる度量があるかどうかです。

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投資の世界が順風満帆に進むことは決してありません。
しかし私は、「株式投資の未来」が実りある時代になることを信じます。
そしてこれからも投資を続けていきます。
我々の中に眠る可能性という名の神を信じて。

 

たけぼうさん、ありがとうございました!

 

Ate breve! Obrigado!

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