ごきげんいかがですか。
むねやんです。
今回は急落中のフィリップモリス、アルトリアについてのお話です。
先日、当方は自分が保有していない【NVDA】について以下のような記事を作成し論じました。
NVIDIAの株価が大暴落!こんなとき投資家はどうすべきなのか? | むねろぐ ~米国... - むねろぐ ~米国株式・配当再投資でまったりリッチ~ |
そして先日、この記事について言っているわけではないと思いますが、チンギスハンさんの以下のようなつぶやきを拝見しました。
なるほど!ご意見はごもっともです。
確かに自分の低迷する保有株を棚に上げて、他銘柄の急落を論ずるのは不誠実!
ですので、ここではマイポートフォリオにて絶賛大不調のタバコ銘柄についてお話しようと思います。
それにしてもケンさんの言う「何か別の目的」とはなんだろう?
ポジショントークってことかな?まあ弱小ブロガーのむねやんには関係ない話よ。
さて皆さまもご存知の通り、シーゲル派投資家に人気のタバコ関連株が急落中です。
当方のポートフォリオのほとんどはETFですので個別株の保有数は少ないですが、フィリップモリス【PM】もアルトリア【MO】もマイポートフォリオにしっかり入っているお気に入りの銘柄たちです。
【PM】といえば、シーゲル赤本こと「株式投資の未来」において20世紀の配当再投資リターンがナンバーワンだった優良銘柄です。
当然、当方もそのポテンシャルを期待して、やや高値ではありましたが株式購入に踏み切りました。
ところがところが、購入後ズルズルと株価は下がっていきました。
何と私の【PM】の平均取得価格は脅威の122ドル!
そして、現在の価格は86.55ドルなので、成績は-30%安とマイポートフォリオでは一番の劣等生となっています。
お手本のような高値掴みです。
ふはっ、ふへは、ふへはははははは!!!!
む、むねやんが壊れたっ!?
今回の急落の原因はアメリカでメンソールたばこの販売が禁止になるかもしれないとの報を受けたからです。
米食品医薬品局(FDA)は従来型たばこのメンソール含有に制限を設けることを検討していると、同局高官が先週述べた。人気の高いメンソールたばこの全面的排除もしくは厳しい制限に一歩近づくことになる。FDAのゴットリーブ長官はこれまで、ニコチン規制の強化を最優先事項の一つとしている。
出典:ブルームバーグ
以前、アメリカFDAが電子タバコに関する規制を進めるというニュースがタバコ関連銘柄の株価を押し下げました。
電子タバコはまだ比較的身体に害は少ないという販売戦略を真に受けて規制を緩めていたら、若年層への喫煙推進に拍車がかかってしまったそうです。
あるデータによると、中学生への喫煙率が40%以上増加したとか?
FDAはあわててフレーバー付き電子タバコの規制を強化するとともに、同じく若年層に人気のメンソールたばこについても規制すると発表したわけです。
アメリカ国内の規制ですから、急落はPMの方が緩やかですね。
正直、電子タバコの規制だけならPMもMOもそれほどのダメージはなかったと思われます。
PMが現在、主力にしているアイコスは「加熱式タバコ」であり「電子タバコ」ではないからです。
しかし、メンソールたばこは大手たばこメーカーの販売量の1/3を占めるドル箱商品ですので、ここを規制されるのは正直痛いところ。
また今回の規制が若年層の喫煙率減少を狙うものだとすれば、アイコスなどの加熱式タバコへの規制強化が進む可能性も十分にあります。
なかなかのネガティブニュースになりそうです。
しかしそれでも、私は【PM】と【MO】をこのまま売ることなくホールドし続けようと思います。
確かに、今回のニュース及び世間の風潮はタバコ業界にとって逆風です。
しかし、このような逆風は今に始まったことではありません。
1980以降、タバコ企業は相次ぐ健康被害に関する規制と訴訟に疲弊し、企業イメージはもう最悪でした。
訴訟費用と賠償金でタバコ企業は倒産するというネガティブな報道が続き、株価はどん底、PERは10を下回っていました。
しかし、ジェレミー・シーゲルの著書「株式投資の未来」によれば、20世紀、米国株中もっとも多くのリターンを投資家にもたらしたのは【PM】でした。
この企業期待値がどん底だった時代にに【PM】を信じて投資し続けた投資家が、他のどの銘柄よりも高いリターンを得ることに成功したわけです。
企業にとっての悪材料は株価下落の要因となりますが、長期投資家にとってみれば急落局面は優良銘柄をより安く、より多く買い増し出来る絶好の機会にもなり得るという良い例です。
また【PM】も【MO】もこの逆風の期間中も、常に配当は増配を続けていました。
実際、【PM】も【MO】もフリーキャッシュフロー率は20~30%という高い財務基盤をもっており、配当性向は80%を超えています。
これはつまり、タバコ産業は新たな設備投資を必要としない成熟産業のため、儲かった利益がそのまま企業に還流され、それが投資家に配当としてジャブジャブ還元されているということです。
私はタバコ産業についての未来は長期的には明るいと楽観しています。
なぜなら、規制や風評被害によって株価が急落したとしても、結局圧倒的依存性によって喫煙者はタバコを買い続けると思うからです。
いくらタバコが値上がりしても吸い続けている私の周囲の喫煙者たちを見るたび、その予想は確信に近づいていきます。
そして、粗利益の高いタバコ会社は変わらず高いキャッシュを稼ぎ続けると思っています。
「株式投資の未来」において示した高いリターンは今後は厳しいかもしれませんが、長期投資においてはタバコ企業のようなワイドモート株は投資家にしっかりとした利益をもたらし続けると私は信じています。
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