
ごきげんいかがですか。
むねやんです。
今回はネットで話題の「マイボトルバカ」のお話です。
マイボトルバカとは?
「マイボトルバカ」ってご存じですか?
このやや過激な問題提起をしたのはファイナンシャル・プランナーの山崎俊輔氏です。
デザインがおしゃれやエコなど世間では肯定的に捉えられるマイボトルですが、山崎氏はスタバやタリーズなどのコーヒーショップでマイボトルを購入する「一部の人」のことを「マイボトルバカ」と命名されました。
この論題はTBS系バラエティ番組『林先生が驚く初耳学』でも取り上げられ、ネットでも話題になりました。
では一体どういう人のことを「マイボトルバカ」と定義づけたのでしょう?
それは、コーヒーショップでボトルを購入するある理由に問題があるのだそうです。
マイボトルバカはどれ?
問題
さて問題です。
以下の3つの購入理由のうち、「マイボトルバカ」とはどの人でしょうか?
①「エコだから。」
②「お金の節約になるから。」
③「オシャレだから」
さてどれでしょう?
正解
正解は②です。
山崎氏は②を理由にコーヒーショップのボトルを買う人のことを「マイボトルバカ」と指摘しました。
それは何故でしょう?
①と③は合理的理由となる
経済における根本原則は等価交換です。
支払った価値に対して、同じだけの価値のものが返ってくるのがベーシックです。
支払った額よりもリターンが多ければ得。
逆に支払った額よりもリターンが少なければ損ということになります。
そう考えると、①と③に関しては何ら問題がありません。
なぜならエコもオシャレも、その価値は購入者の価値観に左右されます。
たとえボトル1本が1万円以上したとしても、エコやオシャレにそれ以上の価値があると本人が思っているのであればその支出は得になります。
- エコの価値 > ボトル代金
- オシャレの価値 > ボトル代金
ということですね。
エコやオシャレにコストパフォーマンスを求めるのは野暮というものです。
②は必ずしも合理的理由となり得ない。
しかし、はどうでしょう?
②マイボトルが節約になるのかどうかというと疑問が残ります。
無論、やろうと思えば節約もできるのですが、達成難度が高く、合理性も欠いていると考えられます。
その理由は以下の通りです。
ボトルの性能が低い
まず、コーヒーショップのボトルは値段の割に性能が低いです。
コーヒーショップのマイボトルは1本2000円~3000円ほどします。
しかしこれらのマイボトルは横に倒すと漏れますので、バックに入れて持ち運ぶのも神経を使います。
保温性能も低く、象印やサーモスのボトルより遥かに劣ります。
家電量販店にいけば同等以上の機能のマイボトルが半値で手に入ります。
「容量」「断熱性能(素材)」「漏れにくさ」「重さ・大きさ」の点においてもっと他に良いものがあるのに、わざわざ高くて低機能なものを買うのは合理的ではありません。
元をとるのが大変
次にマイボトル持参による割引ですが、この割引でボトル容器の元をとるためには結構な量のコーヒーを買う必要があります。
仮にボトル代金が3000円だったとしましょう。
ボトル持参による1回あたりの割引が30円ならば、元をとるためにはコーヒーを100杯購入する必要があります。
スターバックスのコーヒーは、缶コーヒーやコンビニコーヒーよりも割高です。
それを100杯以上購入しないとお得にならないというのは、ちょっと効率が悪いとは思いませんか?
しかもボトルは洗って、毎回忘れず持参する必要があります。
マメな人じゃないとできませんね。
割高なコーヒーを残しがち
そして、コーヒーショップのマイボトルはスターバックスコーヒーで言うところのトールサイズが多いです。
そうすると、何となくショートサイズではなくトールサイズで購入しがちです。
しかし前述しましたように、マイボトルの保温性は低いのですぐ冷めてしまいます。
すぐに飲みきれば問題ないですが、ボトルなので持ち運びすることも多くです。
結果としてコーヒーの残りが冷めてしまい、飲み切れずに捨ててしまうということも少なくないのではないでしょうか?
コンビニコーヒーよりも割高なコーヒーを、十分消費することなく廃棄してしまうこともあるということです。
②はコスパが悪い
スタバやタリーズの常連となっている人々の多くは、昼食後あるいは午後3時頃、「いつもの一杯」を買い求めにカフェにやってきます。出勤前に買う人、退職後に買う人もいます。
しかし、「いつもの」という消費は「惰性」の消費と背中合わせとなっている恐れがあります。つまり、どうしても飲みたかった一杯ではないこともある。よって、満足度がそれほど高いとは言えない一杯に300円以上を毎日払うことも珍しくないのです。
つまりコストパフォーマンスとして考えると、
- 節約 < ボトル代金
となる可能性が高く、損しやすい取引と言えます。
「マイボトルはOK」だが「マイボトルバカはNG」
山崎氏はこう語っています。
もちろん、私もわかっています。スタバやタリーズの店内は雰囲気がいいのです。私もタイガーのマイボトルを手に、スタバやタリーズでよく仕事をしています(いわゆるノマドワーカーです)。自宅事務所で書くよりスタバのほうが原稿ははかどります。
しかし、「マイボトルでシアトル系コーヒーを頼む自分、エコでオシャレ」的な感覚でお金を使っている人は、そもそも節約志向があるわけではないでしょう。
生存戦略的には「マイボトルはアリ」ですが、「マイボトルバカはNG」なのです。
より少ない支出で同等の満足を得ることができれば、その差額は手元に資産として蓄積されることになり、家計にとっては大きなアドバンテージになります。これが節約の意義です。
余談ですが、スターバックスコーヒーはコーヒーショップのボトルじゃなくても、持参のボトルやカップなら何でも割引してくれます。
投資家なら常にリターンのことを考えておくべき
ここまで読んだ方は、むねやんはなんとケチな人間だろうとお思いでしょう。
私も何も出費のすべてを合理的理由と紐づけて倹約に努めろと言うつもりはありません。
しかし、ボトル購入はちょっと大げさに言えば投資です。
投資家ならば、投資に対するリターンを常に意識しておかなくてはいけません。
エコやオシャレの価値は人それぞれですので、支払った金額に伴った満足感を得られればそれで良いと思います。
しかし少なくとも節約志向の観点からみれば、マイボトルによる節約は合理的ではなく非効率的です。
そのことを深く考えずに購入してしまう感覚は、貯蓄や資産形成において不利だと考えるのは少し考えすぎでしょうか?
- 家電製品を買い替えた方が電気代がお得になりますよ
- ハイブリッドカーの方が燃費がいいのでお得ですよ
- 銀行の借り入れも乗り換えた方が将来的にお得ですよ
- 同じ金額払うならマイホーム建てた方がお得ですよ
こういう誘惑に騙されてませんか?
買い替えや借り換えにかかる諸費用や初期コストのこと考えてますか?
パンフレットの数字は、本当に公正な数値ですか?販売側の都合のいい数字になってませんか?
こういうポイントにピンとこない方は、仮に投資にチャレンジされても良い様に騙されたり、長期に渡るお金の管理ができない恐れがあるかもしれませんよ。
すべてにおいてリターンや合理性を求める必要はありません。
ときにはパーーーっと使って憂さ晴らしをするのも全然OKです。
しかし、もし「私ってどうしてお金が貯まらないのだろう?」と考えておられる方がいらっしゃれば、もしかしたら「マイボトルバカ」に似た性質をお持ちなのかもしれません。
自分の周囲にそんな方がいないかどうか、ちょっと観察してみるのも面白いですよ。

わーい。セールしてたからマグカップ買っちゃった~♪お得お得♪

やめてー。これ以上棚にカップ入らないから~(切実)
まとめ
- マイボトルで節約するのはやや合理的に欠ける
- 投資家なら投資額に対するリターンを頭の片隅においておこう
- 安易に「お得」という言葉に騙されない感性を磨いておこう
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