米国株ADRおすすめ高配当銘柄10選+α!NISA&非課税メリットを徹底比較!

ご機嫌いかがですか。
むねやんです。

さて米国株の配当には、海外と日本の配当税が二重にかかってしまうのはご存じのとおりですが、今回はその海外の配当税をゼロにできるADR銘柄について、むねやんの独断と偏見に基づくオススメ銘柄10選をご紹介します。

またADRには含まれませんが、現地配当税がほぼゼロに抑えられる2銘柄も併せてご紹介します。

NISA口座で購入すれば、税金がかかることなく配当を丸々入手することも可能ですよ。

 

※これらはむねやん個人の投資方針に基づいて選別したものであり、確実なリターンを保証するものではありませんのでご了承ください。

 

なお、ADRの解説・メリット・デメリットについては以下の記事をどうぞ。
www.munelog-america.com

個人的オススメADR銘柄10選一覧(配当利回り順)

銘柄名 セクター 本社 現地源泉税率(%) ADR管理手数料 配当利回り
BP(BP) エネルギー イギリス 0 0.8 6.19
NGG(ナショナル・グリッド) 公益 イギリス 0 ? 6.1
RDS.B(ロイヤル・ダッチ・シェルB株) エネルギー イギリス 0 0 6
VOD(ボーダフォン) 通信 イギリス 0 1.7 5.64
WBK(ウエストパック銀行) 金融 オーストラリア 0 0.7 5.29
GSK(グラクソ・スミスクライン) ヘルスケア イギリス 0 0.9 4.83
HSBC(HSBCホールディングス) 金融 イギリス 0 0 4.07
BTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ) 生活必需品 イギリス 0 0.7 3.5
DEO(ディアジオ) 生活必需品 イギリス 0 0.8 2.99
UL(ユニリーバ) 生活必需品 イギリス 0 1.5 2.96

個人的オススメ現地源泉税率(ほぼ)ゼロ銘柄2選一覧(配当利回り順)

銘柄名 セクター 本社 現地源泉税率(%) ADR管理手数料 配当利回り
PM(フィリップモリス) 生活必需品 スイス 0.2 3.96
SLB(シュルンベルジェ) エネルギー フランス 0 3.17

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各銘柄紹介(2017/10/21現在)

BP(BP)

セクター:エネルギー
本社:イギリス
株価:38.75ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:0.8%
配当利回り:6.19
PER:33.81
EPS:1.15
1年トータルリターン:14.51%

BPはセブンシスターズを起源に持つ欧州石油メジャーです。
事業は上流(探鉱・開発・生産)から下流(精製・輸送・販売)まで幅広く展開しています。
売上高はXOM、RDSBに次ぐ第3位とのこと。
近年は、やはり原油価格下落の影響を受けて、売上高は下降気味です。
2015年は最終赤字に転落しており、キャッシュフローも少々厳しい状況でしょうか。
しかし、売り上げが厳しい状況でも、特に減配することなく配当を出し続けている姿勢は流石です。
配当利回りは驚異の6.19%!
これがADR&NISAの合わせ技で、配当税が抜かれることなく手元に入るとしたら、なかなか魅力的な銘柄ではないでしょうか。
BPはかつて、石油流出事故を起こして減配した経歴があるが、そのような突発的なイレギュラーさえなければ、今後も配当水準は堅持できるのではいかなぁと予想してます。
現状の原油価格下落時には上流部門がどうしても苦しくなりますが、その損失を下流部門が補えるビジネス構造になっています。
エネルギーセクターは、生活必需品セクターと比べればボラティリティが高めですが、今後原油価格が回復してくるならば、上流部門の業績も持ち直して株価の上昇も見込めるかもしれませんね。

 

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NGG(ナショナル・グリッド)

セクター:公益
本社:イギリス
株価:62.01ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:調査中
配当利回り:6.1
PER:4.29
EPS:14.47
1年トータルリターン:-1.44%

イギリスとアメリカで送電・ガス供給事業を行う英国の電力会社です。
日本ではあまり聞き慣れない企業とは思いますが、売上高は世界15位、時価総額に至っては世界5位という大企業です。
本社が英国のインフラ系企業なのに、アメリカに事業展開をしているという点がおもしろいですね。
ちなみに売上高の40~50%はアメリカ事業部門です。
公益セクターらしく業績は非常に安定しており、配当利回りも高いという完璧なまでのディフェンシブ株。
1株あたりの配当も右肩上がりであり、25年連続増配銘柄(ポンド建て)というイギリス版配当貴族です。
ただし電力会社というだけあって、毎年の投資キャッシュフローは結構大きな額になります。
またシーゲル教授によれば、20世紀後半の米国株式市場セクター別トータルリターンを析をした結果、公益セクターはワースト3に入ってしまったらしいですが、ADR銘柄の場合はどうなるんでしょうね?
よく言えば業績が非常に安定的、悪く言えば成長性の期待は薄いこの銘柄。
キャピタルゲインより安定したインカムゲインを狙う投資家さん向きの銘柄ですかね。
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RDS.B(ロイヤル・ダッチ・シェルB株)

セクター:エネルギー
本社:イギリス
株価:63.03ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:0%
配当利回り:6.00
PER:32.22
EPS:1.96
1年トータルリターン:24.61%

BPと同じく、セブン・シスターズを起源とする欧州最大のエネルギー・グループです。
貝殻マークのロゴは、日本でも昭和シェル石油としてなじみがある人も多いのではないでしょうか。
2005年にロイヤル・ダッチとシェルが合併してできた企業であり、株にも【RDS.A】と 【RDS.B】の二種類がありますが、現地配当税率が0%なのはRDS.Bの方なのでご注意下さい。
XOMに次ぐ生産規模を持ち、上流から下流まで幅広い事業を展開しています。
業績はBPと同じく、やはり2015年からの原油価格下落の影響が大きいですね。
売上高も減少しており、キャッシュフローも厳しい状況です。
しかしそれでも、減配することなく配当を払い続けており、株主の利益をしっかりと確保するその姿勢は評価すべきではないでしょうか。
現在でこそ配当利回りは6.00%であるが、2017年6月時点での利回り7%を超えていました。
ボラティリティは2015年以降かなり高めですが、それを差し引いてもこの高配当は魅力的であり、米国株ブロガーの間でもXOMと人気を二分する銘柄です。
20世紀後半は石油エネルギーの時代でしたが、これがこの先もまだ続くと思われるのであれば、投資対象として一考の価値ありと考えます。

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VOD(ボーダフォン)

セクター:通信
本社:イギリス
株価:28.98ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:1.7%
配当利回り:5.64
PER:-10.98
EPS:-2.64
1年トータルリターン:2.9%

ボーダフォン・グループ はイギリスに本社をおく携帯電話事業会社であり、世界26か国に事業展開しているグローバル企業です。
1985年設立と歴史は比較的浅いですが、通信銘柄よろしく、非常に高配当な銘柄です。
ちなみに「ボーダフォン」の名前の由来は「voice」「data」「phone」の3つを合わせたものらしいです。へー。
かつては、日本でも2001年に日本テレコムを買収し、Jフォン・ボーダフォンブランドを展開していました。
しかし2006年に事業をソフトバンクに売却し、日本から撤退しています。
ですので日本人からするとブランドイメージが低く見られがちですが、現在、VODの世界各地の利用者は4億人を超え、比例顧客数はチャイナモバイルに次いで第2位、売上高ランキングでは世界第7位という押しも押されぬ大企業です。
VODは英国ポンド建てでは22年の連続増配銘柄という優良銘柄です。
配当利回りは高く、営業キャッシュフローも十分ですが、設備投資が毎年必要なので、投資キャッシュフローは高めです。
アメリカの通信大手会社もそうですが、今後の通信業界の競争も熾烈化の様相を呈していますので、その点に少し不安がありますかね。
米国株にはVZやTなどの優良企業もありますし、どちらを買うか迷うところです。

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WBK(ウエストパック銀行)

セクター:金融
本社:オーストラリア
株価:26.27ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:0.7%
配当利回り:5.29
PER:15.01
EPS:1.75
1年トータルリターン:20.47%

今回のADR選抜のなかで、唯一のオーストラリア銘柄。
日本ではあまり有名ではないかもしれませんが、1817年設立の歴史ある銀行であり、オーストラリア4大銀行の一つに数えられるほどの大銀行です。
オーストラリア以外にもニュージーランドなどで事業展開しており、リテール部門だけでなく企業や機関投資家向けのサービスも提供しています。
売上高は右肩上がりと好調で、2016年の売上高は200億豪ドル以上あります。
豪ドル円の為替レートが現在89円ほどなので、日本円に換算すると約1.8兆円でしょうか。
純利益率は35%とかなり高く、非常に高収益です。ROEも13%前後と高いです。
ドル高の影響で、配当は米ドルベースだと最近減少しているように見えますが、現地豪ドルベースだとリーマンショック以降は増配が続いていると思われます。
配当利回りも5.29と高配当であり、しかも現地源泉税率0%と非常に旨味のある銘柄と思われます。
しいて欠点を上げるなら、オーストラリアの現地情勢が日本社内では分かりにくいことであろうか?
多文化主義のオーストラリアでも近年は移民問題が顕在化し、国粋主義者の台頭が目立ち始めていると聞きますから、その辺の政治・経済についてウォッチする手間が必要かもしれません。

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GSK(グラクソ・スミスクライン)

セクター:ヘルスケア
本社:イギリス
株価:40.84ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:0.9%
配当利回り:4.83
PER:40.6
EPS:1.01
1年トータルリターン:-3.38%

英国ロンドンに本社を置くグローバル製薬企業です。
グラクソ・ウエルカムとスミスクライン・ビーチャムが2000年に合併してできた企業であり、営業地域は全世界150カ国以上にもなります。
医療製薬・ワクチンとしては、気管支喘息薬のアドエアや抗インフルエンザ薬のリレンザなどがありますが、一般庶民としてはコンタックの方がなじみがあるでしょうか。
またオーラルケア部門にも力を入れており、ポリデントやポリグリップ、シュミテクトなんかもGSKの製品ですね。
売上げ規模は世界5位を誇り、医薬品の売上高が全体の約6割を占めます。
近年、ノバルティスと大規模な事業再編もあり、決算数値上の増減がありますが、事業自体はおおむね安定しています。
営業キャッシュフローも20%以上をキープしており、ファイザーやメルクと比べて良いどうかは判断できかねますが、欧州を代表する優良企業には違いありません。

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HSBC(HSBCホールディングス)

セクター:金融
本社:イギリス
株価:49.54ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:0.8%
配当利回り:4.07
PER:101.1
EPS:0.49
1年トータルリターン:37.68%

HSBCは英国ロンドンに本社を置く企業ですが、母体は香港上海銀行で1991年に設立されました。
時価総額で言えばシティグループに次ぐ世界7位の大銀行です。
ロンドンでの事業もありますが、HSBCの収益の3分の2以上はアジア地域での収益ですので、事実上の本社はやはり香港なのでしょうか?
ちなみに2016年に本社をロンドンから香港に移転する話が上がりましたが、結局無しとなりました。
中南米に事業展開していた時期もありましたが、現在はメキシコ事業を残して撤退しています。
売上高はここ5年間右肩下がりで下落しています。
HSBCは香港ドルやポンドでの取引が多いでしょうから、為替の影響でそう見えるのかもしれません。
ただそれを差し引いてもここ最近の売上高や純利益の下落は少々気になるところではあります。
しかし一方で配当利回りは4%と高配当であり、自社株買いも実施されているとのこと。
金融株の宿命として世界経済の影響を結構受けてしまうことになりますが、逆に規制緩和などにより業績好調・株価上昇に移行する可能性もありますので、基盤である中国ビジネスの動向には要チェックですね。

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BTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)

セクター:生活必需品
本社:イギリス
株価:64.19ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:0.7%
配当利回り:3.5
PER:21.96
EPS:2.92
1年トータルリターン:17.43%

ブリティッシュ・アメリカン・タバコは、イギリスのロンドンに本社を置くタバコ製造・販売企業であり、世界180か国でタバコを販売しています。
2016年10月に米レイノルズ・アメリカンを買収し、フィリップモリスを抜いて世界最大のタバコ会社となったのは記憶に新しいと思います。
有名な商品はラッキーストライク、ケント、クールなどでしょうか。
最近は加熱式電子タバコのglo(グロー)もありますね。日本でも2017年10月から全国販売が開始されたところです。
シーゲル教授によれば20世紀後半のS&P500全銘柄のなかでフィリップ・モリスが最もリターンが高かったそうだが、こちらのBTIも同じタバコ銘柄として高いリターンが期待できそうです。
何せ純利益率は30%を超えており、営業CFマージンは約30%もあります。
加えてタバコ産業は設備投資が少なくてすむので、粗利率が70%以上というえげつない値をたたき出しています。
配当性向が80%近くあり販売価格における税率も高めなので、今後の大幅な増配は厳しいかもしれませんが、今後も莫大な配当を継続して払い続けてくれると予想されます。
直近の配当利回りも3.5%と、十分な値です。
むねやんはタバコは吸わないし買いませんが、こちらの銘柄は購入してもいいかなぁと思いますね。(まだ買ってませんけど。)

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DEO(ディアジオ)

セクター:生活必需品
本社:イギリス
株価:135.31ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:0.8%
配当利回り:2.99
PER:24.91
EPS:5.43
1年トータルリターン:28.25%

ディアジオはギネス社とグランドメトロポリタン社の合併で誕生した、ロンドンを本社に置くイギリスの酒造メーカーです。
ブランドとしては、ビールの「ギネス」、ウォッカの「スミノフ」が有名ですかね。
ウイスキーなら「ジョニー・ウォーカー」「I.W.ハーパー」の他、「オールド・パー」などお父さん世代にもなじみのある銘柄もあります。
むねやんも少々お酒をたしなみますが、どの銘柄もとてもおいしいですよ。
売上規模は約100億ポンドあり、同じ酒造企業のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD)と同程度の規模ですが、BUDは現地源泉税率15~30%もありADR管理手数料もそこそことるので、どうせ買うなら間違いなくDEOです。
近年は若者のアルコール離れが顕著だと聞きますが、それでも売上高は緩やかな右肩上がりで、ここ5年ほどは100億ポンドで安定しています。
グロスマージンは60%ほどあり、営業CFマージンも約25%もある超高収益企業です。
やっぱり人間、なんだかんだ言ってもお酒が好きなんでしょうか?
設備投資も新たに必要としないのでフリーCFも高い値で安定しており、DPS(一株配当)はポンド建てで増配を続けているので、今後も安定した配当が予想されます。
もし自分が株主の会社の商品がバーに並んでいたら、いつもよりちょっといい気分で酔えるかもしれませんね。

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UL(ユニリーバ)

セクター:生活必需品
本社:イギリス
株価:54.79ドル
現地源泉税率:0%
ADR管理手数料:1.5%
配当利回り:2.96
PER:23.05
EPS:2.38
1年トータルリターン:32.89%

ユニリーバはオランダとイギリスに本拠を置く一般消費財メーカーです。
もともとオランダのマーガリン会社リーバ・ブラザーズと英国の石鹸会社マーガリン・ユニが合併したできたのがユニリーバなんだそうです。
現在でも食品・洗剤・ヘアケア・トイレタリーなどの家庭用品を製造・ 販売するグローバル企業で、世界180カ国に支店を展開するグローバル企業です。
ユニリーバといえばシャンプーのLUXやモッズ・ヘア、ボディケアのDoveなどが有名ですが、他にもリプトンやクノールの食品部門でもブランドを確立しています。
トイレタリーではドメストも有名ですね。
でも最近はマーガリンの売れ行きが不振なので、部門の売却計画があるとか?
欧米市場での売上比率は6割弱で、4割強がアジア新興国市場なのが特徴。業績が新興国通貨の変動に影響を受けやすいと言える。
2017年2月に米食品大手のクラフト・ハインツによるユニリーバ買収提案は業界を震撼させたが、成立することなく終わりました。
売上高は毎年500億ユーロほどで安定的あり、利益は増益を確保しています。
営業利益率は15%前後あり、営業CFマージンも15%付近で安定している。
広瀬隆雄氏の論によると、営業CFマージン15%以上が優良投資先としてのひとつの目安とのことですが、その当確ラインぎりぎりといったところでしょうか。
財務諸表だけ見れば、アメリカ企業のP&Gの方が高収益のようにも思えますが、あくまでP&Gのような世界に冠たる一流企業と比較しての話であり、長期的にみれば安定したキャッシュを稼ぐ優良企業であることには違いないと思われます。
まあ「私はLUXよりもヴィダルサスーン派だ!」という人にはP&Gの方がよいかもしれません。

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PM(フィリップモリス)

セクター:生活必需品
本社:アメリカ・スイス
株価:109.52ドル
現地源泉税率:0.2%
ADR管理手数料:なし
配当利回り:3.96
PER:24.27
EPS:4.51
1年トータルリターン:18.19%

フィリップモリスは、アメリカ・ニューヨークに本社を置くたばこメーカーであり、アルトリアグループに属します。
本社は統括本部はスイスのローザンヌにあります。税金対策でしょうか?
しかしおかげで、現地源泉税率は0.2%と投資家には嬉しい税率となっています。
ブランドとしては「マールボロ」や「ラーク」が有名ですし、最近は加熱式電子タバコのIQOS(アイコス)もありますね。
今年に入って、PMは紙巻きたばこから将来的には撤退する方針を表明しましたが、オールドファンからすればどうなんでしょう?
また、最近は電子タバコの税金問題で国会でも取り上げられており、何かと話題に事欠かない銘柄です。
シーゲル教授の調査した、20世紀後半におけるS&P500全銘柄のトータルリターンランキングで1位を獲得しました。
米国株ブロガーの間でもJ&Jと並ぶほどの人気銘柄ですし、シーゲル派の人はほとんどお持ちになっているのではないでしょうか?(多分)
PMは長い間、訴訟や健康悪化のイメージにより株価は割安に放置されていたにも関わらず、実際はバリバリに儲けまくっており、その有り余るキャッシュを配当として株主に還元してきました。
その株価低迷期の間に割安な株価で配当再投資を繰り返してきた投資家は、がっちり設けることができたというわけです。(ホールドできていればですけど。)
最近は人気も株価も上がってきたので、配当再投資をしても以前ほどのリターンは期待できないかもしれせんが、それでも配当利回りは3.96と依然として高配当であり、収益性は申し分なしです。
営業CFマージンは30%超えとBTI同様、非常に高い数字ですし、たばこ事業は設備投資がほとんど不要なので、粗利率が65%と半端じゃない水準にあります。
一株配当は毎年順調に伸びてはきているものの、最近は配当性向も高まっており大幅な増配は期待しにくいと思われるます。
しかもここ最近のドル高の影響で為替差が純利益にも影響しているようにも思えます。
ただそんな不安など軽く一蹴できるほどの企業パワーがあることは、財務諸表から見て取れますし、莫大なキャッシュを毎年安定的に見込めるPMが長期投資対象として非常に優良な銘柄であることは間違いないと考えます。
今年に入って株価は急上昇していますが、最近はFDA問題のあおりを受けてか株価が下落してきていますので、買い増しのチャンスかもしれませんね。

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SLB(シュルンベルジェ)

セクター:エネルギー
本社:フランス・アメリカ
株価:63.15ドル
現地源泉税率:0%(調査中)
ADR管理手数料:なし
配当利回り:3.17
PER:49.13
EPS:1.29
1年トータルリターン:-19.37%

シュルンベルジェは油田探査および、各種油田探査用計測機器の開発・製造を行う世界最大級のグローバル企業です。
石油開発を支援する企業であり、販売・製造を行うXOMやRDSBといった石油メジャーとはパートナー関係にあるといっていいでしょう。
当初はフランス・パリに本社を置いていましたが、その後アメリカ・ヒューストンに進出し、現在はパリとヒューストン両方に本社があります。
だからなのか、先輩ブロガーさんの記事にて現地源泉税率がかからない銘柄と紹介されていましたが、何故そうなるのかはよく分かりません。(誰か教えて下さい・・。)
油田の探査、掘削、検層(埋蔵量調査)、に高い技術力をもっており国際競争力も十分に持っています。
ここ最近、石油メジャーは原油価格低迷の影響から設備投資を抑制していますが、この設備投資こそがSLBの売上高と直結するため、2015年以降の業績はあまり振るっていません。
2016年には業績が赤字に転落していますが、2017年には緩やかに業績が回復するのではないかとの見通しです。
ボラティリティは高いですが、営業CFマージンは15%~25%程度で非常に高収益であり、企業としての体力・経営力は十分にあることが伺えます。
ここ最近の平均還元性向は100%を超えています。
業績が苦しくても株主に配当を還元し続けているその姿勢はあっぱれだと思います。
シェールガスなどの代替エネルギーの登場によって原油価格は大きく崩れてきてはいますが、かといってすぐに世界のメインエネルギーが石油に取って代わるとも思えません。
今後の原油を取り巻く情勢がどうなるのか、注目が必要です。

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総評

いかがでしたでしょうか?
ADRについて、自分なりにまとめてみたわけですが、いやー、今回は調査資料だけでも膨大な量になってしまったので、流石に疲れました。
資料を理解・整理しながら読者の方に分かりやすく説明されている先輩ブロガーさん方はいつもこんな苦労・努力をされておられるのでしょうか?
本当に頭が下がります。

しかし調べれば調べるほど、ADR銘柄の財務健全性が垣間見えて、私自身も非常に勉強になりました。
一方で、アメリカ企業の国際競争力、収益力の高さも比較することでより知ることとなり、やっぱり米国株式は魅力的な企業が多いのだなぁと改めて考えさせられるよい機会にもなりました。
連続増配と企業としての力を考えれば米国株が第一選択ですが、配当再投資をするなら現地源泉税率0%のADR銘柄も捨てがたい・・・。
ん~~、非常に悩むところですね。

皆様も参考にして頂ければ幸いです。

 

因みに、証券会社によってADR取扱銘柄が違いますので、口座開設をされるなら一度調べてからの方がよいと思います。

むねやんおすすめの証券会社は、私も利用している楽天証券とSBI証券です!
【楽天証券】・・・ADR取扱銘柄数125

【SBI証券】・・・ADR取扱銘柄数97

 

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