むねろぐ

~米国株式・高配当再投資でまったりリッチ~

非課税でお得!ADR株とは?メリット・デメリット・税金・手数料まとめ

ご機嫌いかがですか。
むねやんです。


さて今回は、米国株式投資家ならば一度は考える道、ADR銘柄について、基本情報からメリット・デメリットまでを紹介したいと思います。

ADRとは?

ADRの正式名称は「American Depositary Receipt」であり、日本語に訳すと「米国預託証券」になります。
どういうものかと申しますと、楽天証券HPによれば、

米国以外の国で設立された企業が発行した株式を裏づけとして米国で発行される有価証券となります。ADRそのものは厳密には株式とは言えませんが、裏づけとなる株式から生じる経済的権利の全てを含む有価証券であるために、株式を保有するのとほぼ同じ効果を得ることができます。

とあります。
要は「米国株式市場で買えるイギリスやフランスなどの外国の株」みたいなモン(株預かり券)です。
こまけぇこたぁいいんだよ!!

因みに日本のトヨタやキャノンなんかもADRを利用してますよ。

ADRのメリット

ADRのメリットは何と言っても、配当源泉税率を米国より抑えることが可能という点ですね。

どういうことかというと、普通、米国株式から配当をもらうときは、米国の税金が先に引かれ、後に日本の税金が引かれてから手元にやってくるという、いわゆる二重課税がとられます。

つまり

  • 配当収入額 = 米国株配当金 -(米国配当税10%)-(日本配当税20.315%)


となります。
(※正確には米国配当税引き後の額に日本配当税がかかるのですが、ここでは分かりやすくするためにあえて式をシンプルにしてます。)


NISAを使えば、日本配当税分はゼロに抑えることができます。
また、確定申告をすれば日本配当税分の幾分かを還付してもらうことも可能です。(外国税額控除制度)

つまり

  • 配当収入額 = 米国株配当金-(米国配当税10%分)-(日本配当税20.315%分)


となります。

しかしたとえNISAを使っても、現地配当税10%分は非課税にできません。


そこでADRの出番です。
ADR銘柄のうち、配当源泉税が米国より低いければ配当の現地課税を安く抑えることができます。
ものによれば、実質的にゼロにすることも可能なのです。

特定口座でよりも約30%もお得になるのは魅力的ですね。

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各国配当源泉税率まとめ

各国の配当厳選税率については以下の通りです。
なお、情報提供はケイザブローさんです。
ケイザブローさん、ありがとうございます!

米国株投資で関係しそうな国の配当源泉税率は以下の通りです。

<各国の配当に対する源泉税率(日本居住者の場合)>
・イギリス:0%
・インド:0%
・オーストラリア:0%
・ブラジル:0%
・シンガポール:0%
・香港:0%

・アメリカ:10%
・日本:10%
・中国:10%
・オランダ:15%
・カナダ:15%
・ベルギー:15%(将来的に10%)
・メキシコ:15%
・スイス:35%

*インドは、配当支払いインド企業に対する配当支払税(Dividend Distribution Tax:DDT)を設け、支払い企業側に一律15%(実効税率20.36%)を課税し、受取り側には免税としています。DDTの導入以降、インドでは配当への源泉課税はありません。

*ベルギーは、配当の源泉税は30%ですが、二国間租税条約により日本に配当する場合の源泉税は15%に軽減されています。(2016年10月12日に新たな租税条約が署名され、将来的には源泉税が10%になるようです)

*租税条約の内容は順次改定されますので、正確な情報は各自でご確認ください。

上記はジェトロの情報を基にしております。
https://www.jetro.go.jp/world/

https://risky5dice.com/2017/06/11/adr-tax-fee/


この表でいうと、赤字の国のADR銘柄ならば現地配当税はゼロですので、より多くの配当をもらうことができます。

つまりNISAを利用すれば、

  • 配当収入額 = 米国ADR株配当金 -(現地配当税10%)-(日本配当税20.315%)

も可能というわけです。

つまり、配当にかかる税金は実質ゼロ!
おーー!これはインカムゲイン狙いの投資家や、NISA口座利用者にはうってつけの銘柄ですね。

ADRのデメリット


わずかかですが、ADRにもデメリットがあります。
それが以下の2点です。

  1. 審査を通貨した優良銘柄であるため人気があり、証券価格が割高の場合がある。
  2. 米国以外の政治・経済の影響を受ける。
  3. 管理手数料がかかる。


まあ①に関しては、メリットでもありますよね。
米国の厳しい審査を通過し、以降も多くの投資家の厳しい目にさらされているわけですから、それだけの大型優良株の証明にもなります。
しかしやや割高になりやすい点は否めません。

②に関しては、確かに最近のEU諸国でもテロ等の動きが活発化してますから、米国以外の国の情勢をウォッチしなければならないのは少々手間かもしれません。
しかしそもそも、米国にはグローバル企業がわんさとありますから、米国以外の情勢や為替についてヤキモキするのはADRに限ったことではありません。

③については、ADR独特のシステムですね。
マネックス証券HPには以下のような注意があります。

1)ADRに関するご注意

預託証券の発行管理に関する費用実費をご負担いただきます。
預託証券を発行する金融機関(預託銀行)から、一定期間毎に管理費用が徴収される場合があります。この管理費用について、お客様のADR保有残高に応じて、実費を外国株取引口座の米ドルのお預り金からお引落いたします。(不足する場合は、ご入金が必要となります。)
一般的に四半期~1年毎に1株あたり0.25~5セント程度の管理費用がかかります。

要するに「外国の株を取引する際の諸費用を負担してくださいよ」ってことでしょうか。

しかしやっかいなのが、このADR管理手数料が証券会社ではっきりと公表されておらず、
知りたい場合は各銘柄について問い合わせが必要とのこと。

そんな面倒なことやっとれんなぁと思っていたら、先輩ブロガーのronaldreadさんがご丁寧にもブログで公表してくれていました。
ronaldreadさん、ありがとうございます!
https://ronaldread.blogspot.jp/2017/03/adr_26.html

ronaldreadさんの情報によると、わかる範囲での管理手数料は以下の通りです。

ADR銘柄名 手数料 (1株当たり)配当※ (1株当たり)配当に占める割合
AZN(アストラゼネカ) $0.020 $0.950 2.1%
BP(BP) $0.005 $0.600 0.8%
BTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ) $0.010 $1.477 0.7%
BUD(アンハイザー・ブッシュ・インベブ) $0.125 $2.193 5.7%
DEO(ディアジオ) $0.010 $1.181 0.8%
GSK(グラクソ・スミスクライン) $0.005 $0.576 0.9%
HSBC(HSBC) $0 $1.050 0.0%
NVS(ノバルティス) $0 $2.718 0.0%
POT(ポタシュ・コーポレーション・オブ・サスカチワン) $0 $0.100 0.0%
RDS.B(ロイヤル・ダッチ・シェル(B株)) $0 $0.940 0.0%
UL(ユニリーバ) $0.005 $0.344 1.5%
VOD(ボーダフォン) $0.020 $1.170 1.7%
WBK(ウエストパック銀行) $0.005 $0.677 0.7%

※1株あたり配当は直近のものです。


【BUD】(アンハイザー・ブッシュ・インベブ)の管理手数料がやや高めでしょうか?
しかもBUDは本国がベルギーなので、現地配当税も15%と高く、ADRのうまみは全くありません。


このなかでオススメは、やはり【RDS.B】や【BTI】、【GSK】あたりになるでしょうかね?


余談ですが、ADR銘柄のなかに【配当貴族】ほどの連続増配銘柄は少ないです。
まあこれもお国柄なのでしょうかね?
なお、増配していないだけで、高配当を維持しているADR銘柄はありますよ。
また、例えばポンド高では増配しているんだけど、ドル換算すると減配しているように見える銘柄もあります。
www.munelog-america.com

総評

ADR銘柄についてまとめると、

  • イギリス、インド、オーストラリア、ブラジル、シンガポール、香港のADR銘柄なら配当源泉税がゼロなのでお得。
  • ADR銘柄には、管理手数料がそれぞれにかかるので注意。
  • NISA口座でADR銘柄を買えば、配当税を実質ゼロにすることも可能。
  • NISA口座利用者、インカムゲイン狙いの投資家にオススメ


こんな感じでしょうか?


まだまだADRについては勉強中ですので、もし詳しい人がおられましたらご教授いただけるとありがたいです。

よろしければこちらの記事もどうぞ
www.munelog-america.com

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因みに、証券会社によってADR取扱銘柄が違いますので、口座開設をされるなら一度調べてからの方がよいと思います。

むねやんおすすめの証券会社は、私も利用している楽天証券とSBI証券です!


【楽天証券】・・・ADR取扱銘柄数125

【SBI証券】・・・ADR取扱銘柄数97