ごきげんいかがですか。
むねやんです。
今回は、高配当ETFの両巨頭【HDV】と【VYM】のどちらがマイポートフォリオにふさわしいのか検討してみようと思います。
【HDV】と【VYM】の紹介
【HDV】と【VYM】の特徴については、以下の過去記事をご参考下さい。
現在のマイポートフォリオ
現状、私のポートフォリオの半分以上は【HDV】で占められています。
【HDV】はシーゲル流投資術に最も適したETFだと思っておりますし、抜群の信頼を置いています。
しかし、先日はちどうきゅうどうさんのブログにて「【HDV】よりも【VYM】の方が毎年の増配率が安定傾向にある。」というデータを耳に挟みました。
向こう30年以上の長期投資を自称している私としては、遠い将来に大きな影響を与える増配率の可否は重要なファクターとなります。
さっそく【HDV】と【VYM】についての比較・検討を始めました。
因みに下記のデータ及びグラフの一部は、はちどうきゅうどうさんからご提供いただいております。
感謝!圧倒的感謝です!
https://america-kabu.com/2018/03/16/vym-hdv/
純資産額
純資産額については【VYM】の完勝ですね。
約3倍もの開きがあります。
【VYM】の方が市場からの人気が高いということですね。
とは言え【HDV】も日本円にして約7000億円もの資産規模があります。
売買高や流動性もそこそこの水準を保っていますし、この辺りは運用面で差は出ないと考えます。
【HDV】=【VYM】
経費率
経費率については同点ですね。
高配当ETFでこれだけの低コストを実現しているのは流石の一言です。
【HDV】=【VYM】
歴史性
【HDV】設定日:2011年 |
【VYM】設定日:2006年 |
歴史に関しては【VYM】に軍配が上がります。
どちらも比較的新しい銘柄ではありますが、決定的な違いはリーマンショックを経験しているかどうかです。
100年に1度の不況を乗り越えた実績と信頼は、他に代えがたいものがあります。
無論、ブラックロック社とてリーマンショックは経験しているわけですから、次の大暴落のときもきっちりと運用すると思いますが、一銘柄に対する市場の反応はどうでしょうね?
【HDV】<【VYM】
構成セクター
構成セクターについては、違いが如実に現れましたね。
【HDV】が生活必需品やエネルギーなどのディフェンシブセクターが多いことに対し、【VYM】はハイテクセクターや金融セクターのような好景気に強いセクターが多く構成されています。
この辺ははっきり言って好みですね。
【HDV】がゴルディロックス景気のうちに地味で高利回りなディフェンシブセクターをコツコツ集めて運用するというのも理に適っています。
一方で【VYM】は老舗の高配当銘柄を揃えてディフェンシブに回りつつも、現在の好景気を利用してキャピタルゲインも狙える「いいとこ取り運用」もアリだと思います。
うーん、甲乙つけがたいですが、一応シーゲル派を自称している者ですので、ここは生活必需品・エネルギー・ヘルスケアの未来に賭けてみたいと思います。
【HDV】>【VYM】
構成銘柄数
【HDV】銘柄数:約70 |
【VYM】銘柄数:約400 |
ここもはっきりとした違いがあらわれました。
広く分散させるなら【VYM】、銘柄を絞って狭く分散させるなら【HDV】ですね。
私としては、【HDV】の方が好みです。
一説によると、分散効果は20~30銘柄を超えると徐々にその効果が弱まりあまり意味をなさなくなるそうです。
【HDV】の構成銘柄は【VYM】の1/6程度ですが、70銘柄に分散できているのであれば効果は十分かなと考えます。
また厳選した70銘柄は【XOM】や【MCD】【PM】などの歴史ある大企業ばかりですので、優良企業への投資配分を増やすことができます。
【VYM】はキャピタルゲインも狙える構成になっていますので、こちらを選択するのも全然アリだとは思いますが、「成長の罠」を考慮すると【HDV】の方が配当再投資に向いてるのかなぁと私は思います。
単なる勘ですけど。
【HDV】>【VYM】
売買回転率
【HDV】売買回転率:年約50% |
【VYM】売買回転率:年約7% |
これに関しては、正直【VYM】の方が好みです。
【HDV】がこれほどまでに売買をする理由はよく分かりません。
高配当維持のためかもしれませんし、「ダウの犬」に似た戦略をとってるのかもしれません。
しかし【HDV】もベンチマークに沿って運用しているとは言え、これほどまでに売買を行うとまるでアクティブファンドのような印象を受けます。
むねやんは、初心者ならばパッシブ運用の方が比較的安全かつ堅実にリターンを稼げると信じています。
そして、その運用にはなるべく人の意思を介在さず機械的に行った方が良いと考えています。
わたしが【SPY】ではなく【VTI】を購入しているのは、S&P500の構成入れ替えの際の人為的作用がリターンに悪影響を及ぼすことを危惧しているからです。
ですので、バイ&”ストロング”ホールドを宣言している身としては、【VYM】の方が私の投資方針にマッチしていると考えます。
【HDV】<<【VYM】
因みに投資信託と違って、ETFの売買回転によるコストはリターンに影響しないようですのでご安心下さい。
株価(リターン)
リターンに関しては【VYM】の方が勝っていますね。
ここ10年の上昇相場をうまく呑み込んで、見事な右肩上がりを形成しています。
【HDV】の本領は不況時に発揮されると巷ではささやかれていますが、何せ設定以来ずーっと好景気なので、真偽は確かめようがありません。
【VYM】はリーマンショックを経験しており、流石に暴落はしましたがその後見事に復活していますので、説得力が違います。
【HDV】の隠された実力を私も信じたいのですが、数字でははっきりと差を示されていますので、ここは【VYM】の勝ちとしましよう。
【HDV】<【VYM】
分配金推移
分配金についてはどちらも高配当を維持していますが、【HDV】の方がより安定していますね。
一方【VYM】については、僅かとはいえややデコボコした印象を受けます。
四半期毎の分配金を安定してもらうなら【HDV】の方が優れているといえるかもしれません。
しかし年単位で考えれば、決定的なメリット・デメリットにはならないと考えます。
【HDV】=【VYM】
増配率推移
増配については、どちらも安定的に増加しているみたいですね。
まあ両ETFとも、連続増配銘柄(通称配当貴族)を多く保有していますので、この辺りは間違いないと思います。
リーマンショック時は流石の【VYM】も減配しましたが、まあ緊急時ですし大目に見ましょう。
しかし気になるのは、2016年に【HDV】が減配していることです。
2016年といえば、チャイナショックやブレグジット、アメリカ大統領選挙など何かと騒がしい1年でした。
運用する側としては判断の難しい年だったのかもしれませんが、将来の配当金の最大化を目指す投資家としては、減配措置は全く持っていただけません。
【VYM】より増配が高い年もありますが、問題はそこではありません。
将来的に起こるであろう暴落時に、配当と増配をきっちりキープすることが大事なのです。
目先の配当維持に躍起になって優良銘柄を手放すことがあるようでは、長期投資には向いていないかもしれません。
まあ私の単なる予想・妄想であり、何の根拠となるデータも持ち合わせていませんが、この辺りの差に少し疑念が残りますね。
【HDV】<<【VYM】
まとめ
不等号1つに対して1点と換算すると、
【HDV】3点 |
【VYM】6点 |
という結果になりました。
はちどうきゅうどうさんの所感によると、
【VYM】:未来志向
【HDV】:近未来志向
という印象を持たれたそうです。
【HDV】についての信頼性は揺らぎませんが、こうして再考した結果【VYM】の優位性が証明されたとあれば、これは認めざるを得ません。
というわけで、マイポートフォリオのコア銘柄として今後は【VYM】も加えていこうと思います。
どちらも高配当ETFとして素晴らしい銘柄には違いないので、安心して購入できるのはいいですね。
因みに参考になるかどうかは分かりませんが、以前は【HDV】の方がPERが低かったのですが、現在は【VYM】とのPERの差はなくなってきました。
先日の調整の影響なのかどうかわかりませんが、タイミングとしても悪くありません。
少し手間も増えますが、将来どちらのETFの方がリターンが高くなるのか、楽しみも増えました。
また購入した際はブログで報告させていただきますので、しばしお待ちくださいませ。
Ate breve! Obrigado!
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