
ご機嫌いかがですか。
むねやんです。
今回は、ネットでちょっと炎上騒ぎになった「妻子は固定費」発言について私個人の意見をまとめてみようと思います。
まずは結論
「妻子は固定費」という言葉はモラルに欠ける発言であり、家族や家族を大事にする人に対してとても無神経な言動だと思います。
ただ、この言葉は自分にとってお金と家族と今の社会について改めて考える良い機会にはなったのかなと思います。
今回はそれについて一緒に考えていけたらなと思っています。

お金も大事だけど、私はやっぱり家族が一番大事かなー。

大切な家族を守るためのお金だよね。
事件の発端
事の始まりは、Twitterで流れた以下のツイートでした。
発信者は国立大学卒の24歳の副業をたしなむサラリーマンだそうです。
※当事者のご本人は今回のツイートを削除しておりますので、アカウント名は伏せることにします。
このツイートが様々な物議を醸し、多くの方々から非難轟々の炎上騒ぎとなったわけです。
https://twitter.com/haru_tachibana8/status/1331873516723924992?s=20
さ、妻子は固定費???
え??
そんな時代なん?こわ。。奥さんいてないけど彼女には感謝しかないし、
一緒に勉強もしてくれる。理解してなくても別にいいねん。一緒が大切 やと思う。
— D-U@試験まで4ヶ月! (@To_uchi) November 26, 2020
妻子を固定費だと思うなら…
「俺が固定費以上に稼ぐ」
こう言える人が1番カッコいい。
そう思えるまでは結婚しない方が良い。
以 上
— みぞりぬ@元貯金派の奥さまと資産形成中 (@mizorinu) November 26, 2020
https://twitter.com/power_turtle_/status/1331922795068985346?s=20
まあお金をたくさん稼いで経済的自立を目指すのはとても良い目標だと思いますが、、、、言い方がよくないですよね・・(○´ ^`)ンー?

そもそも自分がついこの前まで「最大の固定費」だったというオチね。

模範的なブーメランだなw
家族を固定費扱いする発言は不謹慎極まりない
当たり前の話ですが、人や家族のことを「固定費」呼ばわりされて良い気分になる人などはずがありません。
goo辞書によると、固定費とは「売上高や販売数量の増減に左右されないで一定に発生する費用のこと」を指すそうです。
人件費なども一般的に固定費に含まれるためそういったニュアンスを含めての発言なのかも知れませんが、大切な家族を社員扱いする発言は何だか偉そうでで冷たい印象を受けます。
ましてやこの発言者(以下「坊っちゃん」と呼ぶ)、冒頭にて「教えて」と教えを乞うフリをして末尾に「笑」を入れていることから、意味合い的には「え?なんで家族とかそんな無駄な事にお金使ってるんですか?笑」というちょっと人を馬鹿にしたような態度も見受けられます。
自分の大切にしているものを貶されるのってすごく不快ですし、これでは各方面で怒りの声が上がっても仕方のないことでしょう。
Twitterは個人の自由な発言の場ではありますが、他者を不愉快にしたするような中傷は個人的にあまり好きではないので、今後はもう少しものの言い方を勉強していただけたらなと祈っております。

。。。感慨深いらしいわ。

嫌われる勇気ッ!!(ー△
しかし、人が生きるにはお金がたくさんかかる
ただ、この坊っちゃんの発言がモラル的にNGなのは間違い無いのですが、ちょっと自分になりに考えるところもありました。
なぜなら、家族を固定費扱いするのは良くありませんが、しかし一方で家族を養うには確実にお金が必要なのもまた事実だからです。
山田 真哉著『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』によると、会計学的観点から見れば人間の資産価値は「お金」を基準に表すことができるそうです。
日本人サラリーマンの生涯年収が約2億円だと言われているそうなので、一般的には一人2億円、年齢が高い人ならその人が残りの人生で稼ぐことができるお金の合計がその人の現在価値になるそうです。(あくまで会計学的にという意味です。)
銀行が住宅ローンを組む場合や、裁判で損害賠償を請求する場合は、このような評価基準を元に査定や請求額を計算します。
つまり、マナーは別として、経済的観点から人の価値をお金で計るということ自体は可能と言えます。
そして、妻(または夫)についてはよく分かりませんが、一般的に子供1人を成人まで養うためには最低でも約2000万円が必要だと言われています。
仮に1家庭1人働きだとして、生涯年収2億円の人間が「2000万円✖️子供の人数」を負担するのは、家族を持つという幸福感を抜きにしても、なかなか大変な決断が必要だと思います。
かく言う私も現在2人の子を授かっておりますが、何人子供を作るのかは夫婦間で何度も話し合いを行いました。
子供は欲しい、しかし家計や自分たちのプライベートな時間もできれば確保したいのが正直な気持ち。
このバランスは世帯収入や価値観によってそれぞれだとは思いますが、私個人の考えとしては子供はたくさんいるのは幸せだけど家計整理や子育てにイライラする家庭は絶対に避けたいと思って来ました。
結果、現在のところ子供2人が私たち夫婦にとっては一番ちょうど良いのではないかと言う結論に達しております。
こういう打算的な考えを批判する方もおられますが、リアルな話、愛だけでお腹は満たせません。
家族を養い守る立場として、この議論は全ての家庭に必要だと私は考えています。
それが子を持つ親の責任だと思うからです。
坊っちゃんにとっては、妻子を持つよりも自分のお金と時間を自分のために使う事の方が価値があると考えたのかもしれません。
確かに結婚して子どもを作ることだけが幸せではないですし、どんな境遇でも自分が納得できる人生を送れればそれが一番です。
価値観は人それぞれ。
その点は尊重してあげたいと思います。

真意はわかりかねますが、少なくとも私は彼の生き方を否定するつもりはありませんよ。

捉えようによっては、しっかりしているとも言えるしな。
家族は資産?負債?
また「妻子が固定費」というワードには、坊っちゃんにとって妻子は「彼の稼ぎを奪っていく存在」だというニュアンスを含んでいると推測できます。
近年は共働きも多く、男性以上に稼ぐ女性も多数拝見できるのですが、少なくとも彼の想定では妻子は彼より収入が少ないと考えているのでしょう。
ロバート・キヨサキ著『金持ち父さん貧乏父さん』によると、資産と負債の定義は以下のようになります。
資産は、あなたのポケットにお金を入れてくれるもの。
負債は、あなたのポケットからお金を取っていくもの。
資産の例を挙げると、株・債券・投資信託・賃貸不動産など、投資に対して将来的に金銭的リターンが見込めるものになります。
また負債の例としては、マイホームや自宅など、消耗するだけで金銭的リターンが得られないものになります。
こう考えると、もしかしたら坊っちゃんにとって家族は「負債」に近いものであり、ブーメラン君の発言に腹を立てた人たちにとって家族は「資産」であり「財産」と考えているのかもしれません。
まあそもそも、人や家族を資産や負債に当てはめること自体がナンセンスではあリます。
ただ、家族を持つことの最大の意義が幸福感にあるのだとしたら、金銭的リターンのない家族は、ロバートキヨサキ氏の論からすればある意味「負債」に近いものとも取れます。
ただし、聖書にもあるように「人はパンのみにて生くるものに非ず」であり、人は物質的な目的だけで生きているのではなく、精神的な満足感を得られてこそ、充実した人生を送ることができる存在だとキリストも説いています。
『金持ち父さん、貧乏父さん』では車やマイホームは「負債」としてネガティブに描かれていますが、それは資産形成においてマイナスに働くというだけで、人生において必要がないものだと言っているわけではありません。
アメリカ人に「ハンバーガーとコーラと野球観戦のない人生についてどう思う?」と聞けば、ほぼ間違いなく「無価値」と答えるでしょう。
「負債」の存在は人生にとって必ずしもマイナスに働くものではなく、また幸福感の充足とは関係ない存在だということを忘れてはなりません。
ましてや、家族の価値はいわんやをや、です。

単純に、今の彼にとっては家庭を持つことよりも、個人の自由や資産形成の面白さが買ってるってことなんだろうね。

価値観は人それぞれだからな。
ライフステージによって価値観は変わる
正直、24歳という若さなら結婚したり子供を作ったりするよりも今は個人の自由な時間を楽しみたいという気持ちは分からんでもないです。
坊っちゃんにとって、今は家族を作る楽しさよりも、節約して資産形成をする楽しさの方が優先事項なのかもしれません。
ただ人の気持ちは変わります。
ライフステージによって与えられる役割も違えばニーズも変化します。
最近、桐谷さんの以下のようなツイートを見て考えさせられることがありました。
私、独身でひとりぼっちですから。これがもし私と同い年で、女房がいて子どもが2人くらいいれば、孫もいるかもしれないし、小さな家でもありましたらね、もうそれだけで、私の持ってる株の資産よりも、精神的、人間的には豊かだと思いますね。
— 桐谷広人(桐谷さん) (@kiritani1015_49) November 28, 2020
桐谷さんといえば元プロ棋士で、株主優待で生活費を賄うというとてもユニークな方ですが、その資産額は数億円とも言われている紛れもない成功者の1人です。
そんな数億円の資産を持ち、しかし派手な生活をしない資産形成のプロでも、晩年は「家庭を持ってたらもっと豊かだっただろう。」と思うことがあるとは意外でした。
これは単純に「家族>お金」と言う美談にしたいわけではありません。
全人口の1%未満にしかなれない億万長者になっても、晩年になれば孤独による寂しさを感じてしまう場合もあるということです。
なぜならお金の価値は年を重ねるごとに薄まっていくからです。
おそらくですが桐谷さんは今の優待生活もそれなりに満足してされておられますし、上記のツイートもふと脳裏をよぎった言葉で彼の本心ではなかったのかもしれません。
ただこれだけの成功者でも、「隣の芝生は青い」と考えることもあるんだなと思い知りました。
お金は大事なものですが、それだけでは人生を完全に充実させることはできないのかもしれません。
それは家庭だったり友達だったり、はたまた趣味だったりと様々でしょうが、、、、うーん、難しいところですね。
坊っちゃんにとって、今は家族よりもお金の方が大事なのかもしれませんが、彼が年齢を重ねていけばもしかしたら「俺も家族欲しいな」とポツリつぶやく日が来るかもしれませんね。

人の心の隙間を埋めるのは大変なことなんだね。

余程恵まれた人でなければ、何かを得るために何かを犠牲にしなくていけないからな。
お金の心配をさせてしまう現代の日本
考えすぎなら良いのですが、昨今の日本の情勢を考えると、こういう考えの若者が出現するのもしかしたら必然なのかもしれません。
かつての高度経済成長期やバブル期の日本人なら、家庭を持つことの負担についてあまり考えなくてもよかったのでしょう。
なぜなら、むしゃらに働けば働いた分だけ給料が増えていた時代だったからです。
生活水準も働く分だけどんどん上がるため、将来の出費や出産による家計負担についてあまり難しく考えなくても案外やっていけました。
しかしその後、日本経済は長い長い不景気とデフレが続いています。
平均給与は上がるどころか緩やかに下がり続け、税金は上がる一方、将来年金は破綻すると言われ、少子高齢化によって働き世代の負担は増え、GDPは中国に抜かれもうすぐインドにも抜かれると言われています。
こんな状態で「将来に不安のない生活をしなさい。お金はじゃぶじゃぶ使いなさい。」と言う方が無茶ではないでしょうか?
家族を固定費呼ばわりするのはモラル的に論外ですが、「もはや家族を持つことすら切り詰めないと将来生活できないのではないか」と言うマインドを坊っちゃんをはじめとした若者が徐々に持ちつつあると言うのならばこれはなかなか由々しき問題ではないでしょうか。

ついに家庭までも節約の対象になるのか・・・ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ

日本もついに来るところまで来たって感じだな。
実際、少子化の原因の一端は貧困にあるとも言われていますし、もし貧困によって家族を制限している家庭があるのだとしたら、口に出さないだけで無意識的に「固定費」を節約するよう動いてる可能性も捨て切れません。
それだけ、家族を養うのは大変であり、家計における負担割合は年々増えているのです。
https://twitter.com/ippanzinAB/status/1331917362610638851?s=20
今回の炎上事件、単純な個人の軽率な発言ではなくあれが若者世代の無意識下から現れた氷山の一角なんだとしたら、もうちょっと社会の闇を孕んだ問題なのではないかなと考えました。
妻子すら節約しなきゃ生きていけないなんて悲しすぎる(T⌓T) そういうマインドの人が今後も増えるなら、ますますデフレ脱却は難しくなるな。むねやん
はるやん
最後に
私の好きな言葉に「亭主元気で留守が良い」と言うのがあります。
これは元々、大日本防虫菊株式会社のCMコピーから広がった言葉であり、「夫婦の間柄において、夫は家にお金を入れるだけで良く、常から家にいない方が妻にとって都合が良いということを意味する語」なんだそうです。
1986年には流行語の一つにも選ばれています。
男性にとってはこれ以上ない不名誉な流行語ですが、世の奥様方の主人にはいえない心の本音をユーモアと絶妙なバランス感覚でまとめあげたこのワードを私はとても気に入っています。
これを「男性蔑視」などと叫ぶのは逆に野暮というものです。
またこの言葉には、「男は外では熱心に働くけど家では全く役に立たない」という1980年代の社会風刺を込めた作品でもあります。
「妻子は固定費」はユーモアもウィットも足りておらず、関西風にいえば「全然おもんないわ自分」なワードでしたが、もしこの言葉に不況の続く現在日本の暗い未来が暗示されているのだといたら、大人としてちょっと考えなくてはならないのかなと思いました。
それでも私は、今の妻と出会えたこと、かわいい子どもを授かれたことに無上の喜びと幸せを感じています。
仕事と家庭の両立は大変だし、たまにはケンカもしますけど、それでも人生やり直すことがあってももう一度この家族と出会いたいと心から思っています。
今回の一件は、改めてお金と家族について考えさせられた良い機会となりました。
皆さんはどう思われましたか?
最後に、今回の事件で一番面白かったクラッドさんの返しのツイートを載せておきます。
妻が固定費とか最高かよ
だって・・・固定できるんだもんね・・・俺、変動費にもならんのに・・・— クラッド@婚カツ中 (@kura_x_tudo2020) November 26, 2020

クラッドさんの返しは秀逸過ぎるww

それはジョークじゃなくて結構マジなのでは?
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