私がレバレッジETFをおすすめしない理由

ごきげんいかがですか。
むねやんです。
今回は、昨今人気のレバレッジETFについてお話しします。

まずは結論

レバレッジETFは長期投資に向かない短期投資用商品であり、相場を読む技術とメンタルが求められる中~上級者向けの商品のため初心者にはおすすめしません。
その理由について詳しく解説します。

考察

レバレッジ&インバースETFとは?

ここ2年くらいでレバレッジ&インバースETFの人気が急上昇しているようですね。

国内だと日経平均レバレッジETFや日経平均ダブルインバースETFでしょうか。

レバレッジETFとは、市場平均(例えば日経平均株価)に〇倍のレバレッジをかけることにより短い期間で大きなリターンを狙う商品です。
例えばDirexion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF【SPXL】であれば、S&P500が10%上がれば【SPXL】では30%上昇します。
一方、S&P500が10%下落すれば【SPXL】でも30%下落します。
ノーレバレッジ商品に比べてボラティリティは高いですが当たれば大きい商品です。

ブル型は相場上昇時、ベア型は市場下落時に儲かる仕組みになっています。

参考までに、近年人気のDirexionインベストメント社のレバレッジド・アンド・インバースETFをご紹介しておきます。

以下はマネックス証券を参照しています。

マネックス証券のディレクションETF残高ランキング(米国)

1 銘柄名(ティッカー) 経費率
Direxion デイリー S&P 500 ブル3倍 ETF(SPXL) 0.95%
連動指数
S&P500種指数(S&P 500 Index)のパフォーマンスの300%に当たる投資成果を追求
2 銘柄名(ティッカー) 経費率
Direxion デイリー S&P 500 ベア3倍 ETF(SPXS) 0.95%
連動指数
S&P500種指数(S&P 500 Index)のパフォーマンスの-300%に当たる投資成果を追求
3 銘柄名(ティッカー) 経費率
Direxion デイリー テクノロジー株 ブル 3倍 ETF(TECL) 1.08%
連動指数
テクノロジー・セレクト・セクター指数の300%
4 銘柄名(ティッカー) 経費率
ディレクション・ザックス・MLP・ハイ・インカム・シェアーズ(ZMLP) 0.65%
連動指数
ザックスMLP指数
5 銘柄名(ティッカー) 経費率
ディレクション・デイリー・ゴールド・マイナー ブル 2倍 シェアーズ(NUGT) 0.95%
連動指数
NYSE アーカ・ゴールド・マイナーズ指数のパフォーマンスの200%に当たる投資成果を追求
6 銘柄名(ティッカー) 経費率
Direxion デイリー 半導体株 ブル 3倍 ETF(SOXL) 0.96%
連動指数
PHLX 半導体・セクター指数の日々のパフォーマンスの300%
7 銘柄名(ティッカー) 経費率
Direxion デイリー 20年超米国債 ブル3倍 ETF(TMF) 0.95%
連動指数
NYSE 20年プラス国債指数(NYSE 20 Year Plus Treasury Bond Index)のパフォーマンスの300%に当たる投資成果を追求
8 銘柄名(ティッカー) 経費率
ディレクション・デイリー・ヘルスケア ブル 3倍 シェアーズ(CURE) 0.95%
連動指数
ヘルスケア・セレクト・セクター指数のパフォーマンスの300%に当たる投資成果を追求
9 銘柄名(ティッカー) 経費率
Direxion デイリー 米国小型株 ベア3倍 ETF(TZA) 0.95%
連動指数
ラッセル2000種指数(Russell 2000 Index)のパフォーマンスの-300%に当たる投資成果を追求
10 銘柄名(ティッカー) 経費率
Direxion デイリー 20年超米国債 ベア3倍 ETF(TMV) 0.95%
連動指数
NYSE 20年プラス国債指数(NYSE 20 Year Plus Treasury Bond Index)のパフォーマンスの-300%に当たる投資成果を追求

レバレッジ&インバースETFは良い商品だけどバランスが悪い

むねやんは、レバレッジETFを否定するつもりはありません。
実際、レバレッジETFは近年の上昇相場にて市場平均を上回る高いパフォーマンスを示しています。

下記は直近1年間の【SPY】(S&P500 )と【SPXL】(S&P500 ブル3倍)の比較になります。
【SPY】は非常に優秀なETFですが、それでもTR47%。一方で【SPXL】はTR186%と圧倒的大差をつけています。



しかし反面、ボラティリティも【SPY】に比べてかなり高く下落相場では【SPY】よりも【SPXL】の方がはるかに大きな下げを見せています。

下記は直近3年間のSPY(S&P500 )とSPXL(S&P500 ブル3倍)の比較になります。



ここで注目していただきたいのが、このような長期上昇相場においても最終的なパフォーマンスの差は3倍になっていない点です。
【SPXL】は非常に優秀な成績を収めていますが、それでもその差は2倍程度です。

一方で、今回のコロナショックにおける急落時のパフォーマンス差は3倍を超えています。

結果的に短期の急落で済んだとはいえ、一時的でも最高値から‐70%まで急落してます。
レバレッジETFを購入するということは、これを耐えうるメンタリティが求められるということになります。


むねやんむねやん

勝ちも負けも3倍だったら納得できるんだけどなぁ。

はるやんはるやん

勝ち負けのリスクがトントンじゃない商品ってことだな。

私がレバレッジETFを買わない理由

レバレッジETFが最も高いパフォーマンスを示すのは、連続した上昇(ブルETF)、または連続した下落(ベアETF)のときです。
デリバティブ要素のあるレバレッジETFは、上がって下がってを繰り返す相場では市場平均よりも成績が低くなります。
よく言われているのは、ボックス相場(レンジ)においては市場平均の成績がプラスマイナス0を示してもレバレッジETFの成績はマイナスになるということです。
経費率という確実なマイナスSPYなどに比べてはるかに高いというのも要因の一つと考えられます。

これらはJPXホームページでもレバレッジ型指標の特性として記載されている内容です。


このようなことから、むねやんはレバレッジETFを以下のようにとらえています。

タイトルが入ります。
  • レバレッジを利かせる分、当たれば大きいが負けも大きい商品。
  • ボックス相場では市場平均よりも成績が低い。
  • 長期的に見れば、市場平均よりも高い成績を収める可能性は高い。
  • ただし長期投資の場合、勝ちと負けのパフォーマンス差がイーブンではない(負けた方が差が大きい。)
  • よって、レバレッジETFは連続する上昇相場、または連続する下落相場を狙ってスポット購入すべき商品。

むねやんはブログでも良く申し上げていますが、強い資本主義経済国であるアメリカ市場は長期的に見て右肩上がりに上昇していくと予想しています。
ですので、例えばS&P500ブル3倍のレバレッジETFを購入するのは良い戦略であると考えます。

ただし、上記しました通り、レバレッジETFは3倍レバレッジをかけたとしても、勝ちのパフォーマンス差は3倍にはなりません。
良いところ2倍程度に収まります。
一方で負けた時の差は3倍以上になる可能性も十分あります。
それは市場が(じわじわと右肩上がりだったとしても)長期的に見れば上がって下がってを繰り返すボックス相場に他ならないからです。

レバレッジETFが長期投資に向かないのは、運用会社の商品紹介欄にも明記されている事実です。

むねやんはビビリなので、できることならプラスサムゲームに資金を投じたいと思っています。
妥協してもゼロサムゲームにとどめておきたいところです。
レバレッジETFは勝ちと負けの差異がトントンですはない点が大きな懸念点ですので食指がいまいち伸びません。
また、経費率という確実はコストはなるべく低くするのが長期投資の大原則です。

以上の事から、むねやんは今後も「大勝ちする投資」ではなく「負けない投資」を目指して市場平均や連続増配銘柄を狙ってたETFを購入していきたいと思います!

むねやんむねやん

「負けない投資」を目指したい方は『敗者のゲーム』で述べている「個人投資家のための十戒」が参考になります。

はるやんはるやん

ご参考までに!

Ate breve! Obrigado!

↓↓本日も応援のポチ、よろしくお願いいたします☆

にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村?

よければこちらの記事もどうぞ