米国株投資家の私が投資信託よりもETFを選ぶ理由

ごきげんいかがですか。
むねやんです。
今回は、私が投資信託よりも米国株ETFを選ぶ理由についてお話しします。

※サムネ画像はわらしべ瓦版様からご協力いただいております。

まずは結論

まず結論から述べますと、日本の人気優良ファンドは入れ替わりが激しいため、実績のあるETFの方が長期投資には向いていると考えているためです。

その理由について詳しくお話します。

【朗報】年々、優良な低コスト投資信託が増えている

昔話になりますが、かつて日本の投資信託にはあまり優良な商品はありませんでした。

手数料や信託報酬が海外に比べて非常に高く、また商品の中身がどう運用されているのか素人には分かりにくかったためです。

ですので、株式投資といえば個別株運用を指し、投資信託は手数料ばかりとられる儲からない商品というイメージが強かったのです。

 

しかし幸いなことに、日本でもインデックス投資や世界分散投資などの低コスト商品を求める気運が少しずつ高まり、近年ではかつては考えられないほどの安い信託報酬で運用する商品が非常に増えました。

インターネットを利用した個人投資家がネット上で情報交換を活発化したことにより、優良な金融商品や投資の知恵を誰でも簡単に知ることができるようにもなりました。

これは個人投資家にとって非常に良いことであり、近年ではつみたてNISAなどの投資優遇政策も相まって、若い世代の投資家や少額投資家も増えてきていると聞きます。

むねやんむねやん

私もTwitterでよくつぶやいてますが、本当に良い時代になったなぁとつくづく感じます。


はるやんはるやん

昔はSNSもなかったから、情報を手に入れるのは今よりも大変だったしな。

初心者に向けて特に役立つおススメ投信ランキング

優良投資信託を選別する上で非常に参考になるのが「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」です。


これは「投資信託について一般投資家の目線でつねに考え、情報を集め、ブログを書いている投信ブロガーたち。投資信託の事情通である彼ら彼女らが支持する投資信託はどれか?証券会社の宣伝やうたい文句にまどわされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というイベントで、毎年年始に発表されています。

ネットに挙がる「〇〇ランキング」は単に企業の売りたい商品をピックアップしたまがい物もおおいですが、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」は投信ブロガーさんの善意の投票で決まるため、初心者が参考にするには非常に有用な情報サイトだと私は思っています。

むねやんむねやん

私も駆け出しの頃は非常に参考にさせて頂きましたし、今でも毎年チェックは欠かしません!

百年戦争【投資信託 VS ETF】

こうなると必ず議論となるのが、「投資信託とETF、どっちが良いの?」という比較論争です。

少し前なら、手間はかかるがコストが圧倒的に安いETFを推す声が多かったですが、ここ最近は投資信託の低コスト化や優良ベンチマークを取り入れた商品の登場により両者のコスト差はわずかなものになりました。

 

私が見たところでは、100円から購入できて手間も少なくノーコストで配当再投資ができる投資信託を推す投信ブロガーさんが多いように思います。

私もこの点に関しては異論はありません。

むねやんむねやん

特に、配当再投資による税金の繰り延べ効果は大きいです!

ただ、それでも私は(つみたてNISAを除けば)ETFを好んで選んでおります。(私は米国株投資家なので、ここで言うETFは主に米国株ETFを指します。)

なぜなら日本の優良投資信託は改善が激しすぎて、長期ホールドに一抹の不安があるからです。

優良ファンドの栄枯盛衰は激しすぎる

まずは昨年の「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」を確認してみましょう。

ここ数年のトレンドは日本株式よりも海外株式、特に世界株と米国株の人気が著しいです。

特に、三菱UFJ国際投信さんから【e MAXIS Slimシリーズ】という「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」という異次元の最終兵器ファンドが登場したため、ランキングの上位は【e MAXIS Slimシリーズ】が多く占めています。

私自身、つみたてNISAで【e MAXIS Slimシリーズ】を購入しており、こちらの商品は私も非常に推しの一品となっております。

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019

順位 商品名
1位 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
2位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
3位 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
4位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
5位 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
6位 楽天・全米株式インデックス・ファンド
7位 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
8位 グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)
9位 Vanguard Total World Stock ETF(VT)
10位 SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

 

次に、今度は5年前の「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2014」を見てみましょう。

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2014

順位 商品名
1位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
2位 Vanguard Total World Stock ETF(VT)
3位 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
4位 結い2101
5位 eMAXIS バランス(8資産均等型)
6位 ひふみ投信
7位 世界経済インデックスファンド
8位 SMT グローバル株式インデックス・オープン
9位 ニッセイ日経225インデックスファンド
10位 eMAXIS新興国株式インデックス

 

いかがですか?

2019年と2014年のランキングで被っているのは文字色をオレンジ色にしている3商品のみ、投資信託に限れば2商品のみです。

この被った商品たちも2014年にはトップ3に入っていましたが、2019年には4位、7位、9位に転落しています。

 

トレンドもこの当時はバランス型や新興国ファンドがまだまだ人気がありました。

まだ世界株を低コストで取り扱うファンドがなかったため、日本、先進国、新興国の低コストファンドを分割購入して自分で世界株ファンドを作るような時代でした。

たった5年でこれほどの変動が投資信託業界では起こりえます。

優良ファンドは毎年のように新たに生まれている

改めて「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」を見ると、トップ10にランクインした商品のほとんどがここ2~3年のうちに設定された歴史の浅いファンドです。

設定歴10年を超えるファンドは【セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド】の1商品のみになります。

 

また優良ではありますが、歴史が浅いため純資産も1000億円未満と規模の小さいファンドがまだまだ多く、トップ10のうち最大の純資産でも42.22百億円です。(VTはETFのため除く。)

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019

順位 商品名 設定年 経過年 純資産(百億円)
1位 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 2018 2 1.65
2位 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 2018 2 5.71
3位 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 2017 3 8.43
4位 <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 2013 7 16.44
5位 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 2017 3 4.65
6位 楽天・全米株式インデックス・ファンド 2017 3 8.54
7位 セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド 2007 13 20.41
8位 グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型) 2018 2 42.22
9位 Vanguard Total World Stock ETF(VT) 2008 12 157.4
10位 SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド 2019 1 1.7

 

どうでしょう?

この商品たちが5年先も業界トップであり続けると自信を持って言えるでしょうか?

1年後、または2年後には今よりもさらに優良なファンドが現れる可能性も十分にあります。

実際、7年前に登場した【<購入・換金手数料なし>ニッセイシリーズ】は業界激震の低コストファンドであり、当時は「これを超えるファンドは現れないだろう。」と誰もが確信していました。

他にも【たわらノーロードシリーズ】や【野村つみたてシリーズ】などの低コストファンドが生まれ、その度に投信ブロガーたちは歓喜し研究し発信してきてきましたが、それもここ最近はあまり聞かなくなりました。

それほど栄枯盛衰が激しい投資信託界において、1つの銘柄をこの先も信じてストロングホールドできるのかどうか、私にはその自信がありません。

事実、【楽天バンガードシリーズ】の誕生で勝負あったと思われた米国株投資信託も、【SBI・バンガードシリーズ】や【e MAXIS Slimシリーズ】の登場で勝負はまた分からなくなりました。

むねやんむねやん

自分の信じて買ったファンドがランク外になると不安ですよね。

はるやんはるやん

しかし余程のコスト差が発生しない限り、買い替えは売買コスト負けする可能性が高い。悩むところだな。

米国株ETFは歴史も規模も桁違い

一方で、私が購入している米国株ETFはどうでしょう?

米国には「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」がないためあくまで資産規模(人気)順になってしまいますが、どのファンドも設定以来高い人気と資産規模を誇るバケモノ商品ばかりです。

米国株ETF 資産順ランキング

順位 商品名 設定年 経過年 純資産(百億円)
1位 SPDR S&P500 ETF (SPY) 1993 27 3110
2位 iシェアーズ・コア S&P 500 ETF (IVV) 2000 20 2130
3位 バンガード・トータル・ストックマーケット ETF (VTI) 2001 19 1590
4位 バンガード・S&P 500 ETF (VOO) 2010 10 1570
5位 パワーシェアーズ QQQ (QQQ) 1999 21 1200
6位 バンガード・米国グロースETF (VUG) 2003 16 590
7位 バンガード・米国バリューETF (VTV) 2007 16 550
8位 iシェアーズ・コア S&P 中型株 ETF (IJH) 2012 20 490
9位 バンガード・米国増配株式ETF (VIG) 2004 14 470
10位 iシェアーズ・コア S&P 小型株 ETF (IJR) 2004 20 460

 

いかがですか?

日本で人気の【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)】と比べれば、本場のS&P500ベンチマークである【SPDR S&P500 ETF (SPY)】は純資産30兆円をこえる規格外の巨大ファンドであり、経過年27年と実績も十分です。

ここまでの規模になるということは、20年以上の改良されながら信頼と実績を重ね、長期に渡って業界トップクラスに君臨し続けた何よりの証と言えます。

 

また日本でも人気の世界株ETF【Vanguard Total World Stock ETF(VT)】はトップ10には入っていませんが、純資産は1兆円超え、経過年も12年と実績も十分です。

またこちらは「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」が始まった2009年からずっとトップ10入りしており、国内における人気も安定しています。

 

加えて、これらETFを取り扱う運用会社(ブラックロック社、バンガード社、ステートストリート社)は世界3大運用会社と呼ばれ、3社合わせた運用資産額は約2000兆円にもなり、世界の時価総額の20%にもなります。

東証1部の時価総額が約600兆円ですから、その規模がどれほど大きなものなのかは一目瞭然でしょう。

むねやんむねやん

大きい!強い!は正義!!

はるやんはるやん

すぐ長いものに巻かれるよな、お前、、、

どうせ投資するなら信頼できる商品を選ぼう

このようなことから、私は栄枯盛衰の激しい日本の投資信託よりも、歴史・規模・実績が安定した米国株ETFを優先的に購入することにしています。

 

これはもちろん、投資信託を否定するものではありません。

投資信託のなかには、名目は投信だが中身は米国株ETFと同じというファンドもあります。

長期におけるリターンにはそれほど大きな差はないと考えていますし、二重課税などの問題を考慮すれば素直に投資信託を買っておくのがベターかもしれません。

ただ、投資歴10年を超える私としては、(良い事だけれども)毎年最良商品が入れ替わる日本の投資信託よりは、10年20年たってもずっとトップに君臨し続ける可能性の高い米国株ETFの方が、長期ストロングホールドするには安心できると考えています。

 

まあ結局は、自分の投資方針の芯をガッチリと決めて、将来に渡って後悔のない投資ができれば良いのではないでしょうか。

投資信託もETFも優良なものならどちらを選んでもそこまでリターンに差はないと思いますので、自分に好みなリスク管理に合った商品を探して、複利効果を狙った堅実な投資をして共にゆっくりじっくりとお金持ちになっていきましょうね!

まとめ

今回のまとめ
  • 国内の優良投資信託は栄枯盛衰は激しい
  • 米国株ETFは国内投資信託に比べて、規模と実績が桁違い
  • それでも税制等を考慮すれば日本人投資家にとってリターンに大きな差はないので、好きな方を投資すればよい

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よければこちらの記事もどうぞ

私の愛用する米国株ETFの紹介記事はこちらです。

投資信託は信託報酬の他に隠れコストもありますので、長期投資をするならその辺のコスト管理もしっかりしておきたいですね。