ごきげんいかがですか。
むねやんです。
今回は米国株ETFである【VTI】と【SPTM】の比較記事です。
ステートストリートの超低コストETF18銘柄が日本上陸
先日、ステートストリートSPDR(スパイダー)シリーズのETF18銘柄がマネックス証券とSBI証券で取り扱いが開始されました。
ステートストリートと言えば、米国最古&運用総額ナンバーワンの【SPY】を取り扱う世界第3位のETF運用会社です。
ただ、米国株ブロガーにおけるステートストリートETFの評価はやや微妙でした。
SPDRシリーズってブラックロックやバンガードよりもコストが高いイメージでしたからね。
しかし、今回のETF追加に伴い、最低経費率0.03%という破格の低コストETFが導入されましたので、今まで2強体制だった米国株ブロガーの選択肢もさらなる広がりと競争の激化が予想されます。
私が注目するETF
今回、追加されたETFで特に興味が向いたのは【SPTM】(SPDR® ポートフォリオ米国トータル・ストック・マーケットETF)です。
こちらのベンチマークは「SSGAトータル・ストック・マーケット指数」であり、若干の違いはあれど、米国株ブロガーから至高の一手と呼び声高い【VTI】(バンガード®・トータル・ストック・マーケットETF)と同じ指数を用いて運用されています。
投資対象地域はアメリカ国内全域にわたり、S&P500よりも分散がより効いたETFです。
それでいて、経費率は同指数最安の0.03%!
【VTI】の経費率0.04%よりも安いんですね。
これは興味深いので、さっそく2つのETFを比較・検討してみることにしました。
※以下は2018/7/13時点のデータです。
人気商品【VTI】と【SPTM】の一騎打ちですね。
新進気鋭・コスト最安!【SPTM】
名称 | SPDRポートフォリオトータルストックマーケットETF |
ティッカー | SPTM |
設定日 | 2000/10/10 |
指数 | SSGAトータルストックマーケット指数 |
経費率 | 0.03% |
株価 | 35.00$ |
乖離率52週 | 0.01% |
出来高 | 438,167 |
資産総額 | 23.45億$ |
組入銘柄数 | 2,784 |
直近配当利回り | 1.42% |
1年リターン | 16.94% |
3年リターン | 12.12% |
5年リターン | 12.94% |
参照:ステート・ストリート・ グローバル・ アドバイザーズ
米国株最強の一手【VTI】
名称 | バンガードトータルストックマーケットETF |
ティッカー | VTI |
設定日 | 2001/5/31 |
指数 | CRSP USトータルストックマーケット指数 |
経費率 | 0.04% |
株価 | 144.70$ |
乖離率52週 | 0.01% |
出来高 | 1,965,410 |
資産総額 | 1005.49億$ |
直近配当利回り | 1.67% |
組入銘柄数 | 3,637 |
1年リターン | 17.18% |
3年リターン | 12.09% |
5年リターン | 12.90% |
参照:バンガード・インベストメント・ジャパン
過去トータルリターン比較
【SPY】:【SPTM】:【VTI】
過去5年
過去10年
最大比較可能期間(約18年)
評価
株価
株価は【SPTM】の方がはるかに安いです!
【SPTM】の株価は35$と【VTI】の株価の約1/4の値段なので、非常にお求めやすい価格となっています。
これ自体がリターンに大きな影響を及ぼすことはないだろうが、1単位の株価が安ければちょっとお金が貯まればすぐに購入することができるので、配当再投資戦略やNISA枠をギリギリまで埋めたい人には向いているかもしれません。
経費率
経費率は【SPTM】の0.03%が【VTI】の0.04%をわずかに上回っています。
とはいえ、その差はわずか0.01%。
コストは安ければ安いに越したことはないが、決定的な差はなく、そこまで目くじらを立てる程ではないと感じます。
出来高&総資産
こちらに関しては【VTI】の圧勝です。
出来高や総資産額はETFの健全性や流動性を図る上で、非常に重要な指数です。
多ければ良いというわけではいが、ある一定以上のの数字はほしいところです。
そう考えると【SPTM】の出来高は【VTI】の約1/4。
【SPTM】の総資産は【VTI】の1/25とあまりにも大きな開きがあります。
【SPTM】の総資産は日本円にして約2500憶円と、日本国内のファンドと比べれば十分な数字ではあるが、世界の強豪ETFと比べるとやや見劣りした印象を受けてしまうのは否めません。
設定日は【SPTM】の方が早いというのに、たった1年の違いでここまで差が生まれるものなのでしょうか?
アメリカ国内では人気がないということなのかもしれませんね。
【SPTM】の最大の懸念点は間違いなくここになるでしょう。
配当利回り
配当利回りは【VTI】がわずかに上回っています。
類似したベンチマークを利用しているとはいえ、ETFの銘柄構成やセクター割合には両者若干の違いがみられるため、そこが影響しているのかもしれません。
僅かな違いではあるが、少しでも多い配当をお望みなら【VTI】をおすすします。
過去リターン
過去5年のリターンを見ると、【SPY】と比べても三者さほどの違いは見られません。
ただし過去10年のリターンを比べると、若干ではあるが【VTI】のリターンが上回っています。
そして、2008年のリーマンショックを含めた過去約18年のリターンを比較すると、【VTI】のリターンが他の2商品のリターンを大きく引き離す結果となりました。
世紀の大暴落を含めた上でこうしてトータルリターンに差が生まれたことは、【VTI】の優位性に非常に説得力があると思われます。
総評
私個人の意見としては、【VTI】の方が優れていると考えます。
確かに【SPTM】の低コストは非常に魅力的ではあります。
しかしこの差が、出来高&総資産額のデメリットを補えるほどのメリットにはなり得ないと考えます。
アメリカ本土の情報にはとんと疎いもので何とも言えませんが、ここまで出来高等に差があるということは、アメリカ人やその他の投資家の人気や信頼を得ていないということなのかもしれません。
過去のリターンでも【VTI】に劣後してますしね。
うーん、残念!
無論、その辺の儲けしか考えていない劣悪な商品より【SPTM】はよっぽど優秀なETFです。
ただ、同指数を利用したETF【VTI】がある以上、現時点ではここで無理に【SPTM】に乗り換える必要なはいのかなと考えました。
まとめ
- 【SPTM】は【VTI】よりも低コストである。
- しかし【SPTM】は出来高や資産も低く、過去リターンも【VTI】に負けている。
- 【SPTM】よりは【VTI】の方が良いと私は考える。
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【VTI】以外にも米国株には優秀なETFがたくさんありますよ。
わたしは【SPY】や【VOO】などのS&P500ETFではなく【VTI】を購入しています。