
ごきげんいかがですか。
むねやんです。
今回は、超加速するアフリカ経済圏への投資は果たして正解なのか?ついてお話しします。
まずは結論
まず結論から述べますと「アフリカ経済が今後発展していくのは間違いと思うが、投資家にとって確実なリターンを約束するものでなく、投資については慎重に行うべき。」だと私は考えます。
その理由について詳しくお話します。
アフリカの経済発展が著しい
先日、面白い本を読みました。
その名も『超加速経済アフリカ―LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図』です。
超加速経済アフリカ: LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図
世界は戦後、日本、中東、中国、東南アジア、インドと経済発展をつ付けており、その最後の成長フロンティアと言われているのが、アフリカだと言われています。
アフリカと聞くと、貧困と飢餓、内戦、砂漠、大自然、野生動物、そんなイメージを持つのではないでしょうか?
確かに政治不安定や内乱も多く、治安が悪い発展途上国が多いのも事実です。
しかし、アフリカはアメリカと中国とインドとヨーロッパと日本を全部入れてもまだ余るほどの広大な面積と資源を持ち、人口のボリュームゾーンは19歳と劇的に若く(日本は48歳)、2050年には世界人口の4人に1人はアフリカ人が占めると言われています。
そして規制が少ない故に、「リープフロッグ現象」(道路、電気など基礎インフラが未整備な地域が、最先端技術の導入により一気に発展すること)が今実際に起こっていると言います。
アフリカは今、高度経済成長期にさしかかろうとしています。
今後、世界経済はもちろん、世界情勢においても発言力、存在感を増していくことは間違いないと考えます。
発展途上国投資は過去にもあったが
期待と希望に満ち溢れたアフリカ経済に今から投資を始めようとするその姿勢は素晴らしいと私は思います。
ただ、少し待ってもらいたい。
アフリカ経済圏が発展するのは否定しませんが、投資先として確実なリターンは果たして見込めるものなのでしょうか?
昔の話ですが、私が30年ほど前、次のフロンティアは南アメリカだと言われていました。
南アメリカは、今のアフリカブームと同様、人口の急増と経済発展が強く見込まれ、アメリカや日本などの大企業がこぞって資金を投資していたからです。
エコノミストたちはどの人も口々に「南アメリカに投資しとけば間違いない!」と言っていました。
当時、私は小学生だったので当然、投資の知識も興味もありませんでしたが、これだけ偉いプロの方々が間違いないと言っているのだから間違い無いんだろうと素人ながら思っていました。
今はどうでしょう?
人口も経済も確かに急成長しましたが、南アメリカ投資でドンと儲けたという話は全然聞こえてきません。
むしろ、2年前のアルゼンチン・ペソ暴落で大損した声の方がよく聞こえてきますし、ブラジル大統領が失態を繰り返すたびに株価が乱高下しているのが印象的です。
また同様に、20年前は「これからの時代はBRICSが来る!」と言われていました。
初めてその名を聞いたのは、当時、NHK週間子どもニュースにまだ出演されてた池上彰氏だったように記憶しています。
BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの五カ国の頭文字をとった経済用語です。
今、改めてこの5カ国を見ると、確かに中国の経済発展は目覚ましいものがありますが、陽の目を見るまでに20年近くかかっています。
残りの4カ国に至っては、経済成長と期待値こそあるものの投資対象として十分なリターンが見込めるほどには至っていません。
このように、経済成長が見込める地域だからといって、2、3年後にすぐに経済成長するわけではなく、また経済成長がそのまま投資リターンに直結するとは限りません。
下記に、南アメリカやアフリカなど地域別ETFを紹介していますが、執筆時時点の過去10年間のリターンはアフリカETFの場合は-3.7%、南アメリカETFに至っては−19.7%とともに散々な結果です。
世界経済インデックスETFと比較してもその差は歴然です。(+181.3)
アフリカインデックスETF:全世界ETF/過去10年比較
南アメリカインデックスETF:全世界ETF/過去10年比較
経済成長=投資リターンではない
このように、新興国地域の経済発展は間違いないものだとは思いますが、それが投資家にとって必ずしもリスクに見合ったリターンを得られるとは限らないことがわかります。
もしリターンが見込めるにしても、2050年までにあと30年ほどありますから、まだまだ実る果実を収穫するまでに時間がかかりそうな予感がします。
無論、特定の企業に集中投資し短期的に利益を得る投資もありだとは思いますが、日本ではアフリカ地域の政治や経済ニュースがなかなか入ってこないため、社会情勢の急激な変化に対応できない可能性が高いです。
そう考えると、アフリカ経済圏に投資するよりは、現在アフリカ大陸に進出しシェアを増やしている中国やアメリカ企業に投資する方がまだ現実的では無いかなと私は考えます。
例えば、アフリカ大陸で急速にシェアを増やしている中国の携帯サービス「M-Pesa」は非接触型決済、送金、マイクロファイナンスなどを提供するサービスであり、アフリカ フィンテックのインフラになりつつありますので、個人的にも今後の動向には興味を持っています。
とはいえ、ケニアや南アフリカの発展が著しいとは言っても、まだまだ政治や経済基盤は不安定であり、民族問題などの地政学リスクも多く残される地域ですので、そういったリスクも踏まえた上でフロンティア投資にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?
ご意見、ご感想、お待ちしております。
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